アークス(本社・札幌市)とマックスバリュ北海道(同・同)の昨年12月の売上高推移が明らかになった。新店を含めた全店売上げは、アークスが一昨年12月と比べて0・1ポイント減の99・9%だったのに比べ、マックスバリュ北海道の全店売上げは106・5%で一昨年12月を大幅にクリアーした。(写真はアークスグループのラルズが昨年11月に業態をビッグハウスからスーパーアークスに転換したノース店)
食品スーパーの12月売上げは、クリスマス商戦と正月商戦が連続して訪れ、一年を通して最も活気づく月。12月の売上げが業績を左右するとあって、各社ともに力が入る。
アークスのある幹部は、「例年12月は29~31日の3日間が最大の売上げになるが、この中で31日が最高売上げを記録することが40年来続いてきた。しかし、昨年末は29日が31日を上回った初のパターン」と語っており、消費変調の兆しもあったようだ。
アークスの新店は、9月道北アークスの「スーパーチェーンふじアシルマート奈井江店」、10月ジョイスの「仙台松森店」、12月11日ユニバース「松原店」の3店で建て替え・移転新築は9月道北アークスの「ベストプライス永山中央店」、10月ラルズの「ホームストア輪西店」の2店、リニューアルは6月ユニバースの「南類家店」と「八戸ニュータウン店」、9月同「階上店」、10月道北アークスの「ビッグハウス士別店」、東光ストアの「真栄店」、11月ユニバースの「沖館店」の6店、業態変更は11月ラルズの「ビッグハウスノース」から「スーパーアークスノース」への1店。閉店は3月福原の「フクハラとん田西町店」の1店。
新店3店を含めた12月の全店売上げは、99・9%で既存店は99・3%といずれも100%を割った。
客数は、全店が98・1%、既存店97・4%。客単価は全店101・8%、既存店101・9%となった。客数の減少を客単価で補ったものの一昨年12月を上回ることができなかった。
マックスバリュ北海道の新店は8月「マックスバリュエクスプレス中の島店」、11月「マックスバリュ滝川店」の2店で、リニューアルは、3月「マックスバリュ手宮店」、6月「マックスバリュ留萌店」の2店、マックスバリュやジョイから激安食品スーパー、ザ・ビッグへの業態転換は3月「ザ・ビッグエクスプレス前田店」、5月「ザ・ビッグ豊平店」、6月「同士別店」、7月「同宮前通店」、10月「同東雁来店」の5店、閉店は8月「ジョイ倶知安店」、10月「マックスバリュ永山店」、11月「ジョイ滝川西町店」の3店だった。
新店2店を含めた12月の全店売上げは、106・5%で既存店は106・2%となった。客数や客単価は公表していないが、店舗数の純減1をリニューアルや業態変更でカバー、とりわけ激安食品スーパーへの「ザ・ビッグ化」は、売上げが2~3倍にも跳ね上がることから、マックスバリュ北海道の伸びを牽引している。ちなみに同社は今年2月からの今期に入って以降、全店・既存店ともに前年同月比で100%を割ったことがない。