ダイイチ(本社・帯広市)は6月30日、不適切会計処理に伴う過去5期分の有価証券報告書の訂正報告書を北海道財務局に提出した。一部仕入れ品の原価を先行計上して利益を圧縮させて翌期の利益を確保していたことが、第三者委員会の調査報告書で明らかになっていた。(写真は、帯広市内のダイイチの本社)

 有価証券報告書の訂正を行ったのは、2017年9月期の第3四半期から2022年9月期の第1四半期まで14四半期分で、通期では2017年9月期から2021年9月期までの5期分。2017年9月期の営業利益は1億4500万円増加して15億1300万円に、2018年9月期の営業利益は400万円増加して12億7900万円に、2019年9月期の営業利益は5600万円増加して13億9800万円に、2020年9月期は5500万円増加して18億4500万円に、2021年9月期は4200万円増加して19億5000万円にそれぞれ訂正した。
 過去5期分の訂正に伴う業績への影響額は、営業利益段階で2017年9月期が10・6%と最も大きく、他は0・3%から4・2%の間。

 同社は同日、2022年9月期の第2四半期(2021年10月1日~2022年3月31日)の決算も発表した。売上高232億5600万円、営業利益8億6000万円、純利益5億8600万円で、前年同期比5・9%の増収、17・6%の営業減益、15・6%の純利益減になった。
 地域別売上高は、帯広ブロック98億5800万円(前年同期比1・6%増)、旭川ブロック67億3700万円(同4・1%増)、札幌ブロックは「平岸店」(札幌市豊平区)の新規出店により66億5800万円(同15・2%増)となった。売上総利益率は前年同期比0・6ポイント減少して24・2%、販売費・一般管理費は人件費上昇や電気料金負担増、新規出店の費用発生などで21・7%となり前年同期間比0・4ポイント上昇した。

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