ドラッグストアの出店攻勢を続けているツルハ(本社・札幌市東区)だが、開店から閉店までの期間がわずか1年というスピード閉店の店舗があった。「ツルハドラッグ円山裏参道店」(同市中央区)がそれ。ツルハの閉店店舗は例年10~20店舗あるが、営業期間がわずか1年という短命店舗は珍しい。(写真は、2022年5月15日に閉店した「ツルハドラッグ円山裏参道店」=1階のスペース)
(写真は、2021年4月22日の開店時の「ツルハドラッグ円山裏参道店」)
ツルハは立地環境の変化に即対応する出店政策を取っている。建物老朽化や売り上げの減少などがあれば、躊躇せず移転、違う立地で売り上げ増を狙う。店舗に固執しない社風が根付いており、ツルハ発祥の地の店舗だった「旭川4条店」(旭川市)もあっさりと移転、「創業店舗だから閉店しないというこだわりはない」(ツルハドラッグ幹部)。
このため、開店と閉店の店舗数が拮抗するほどで、わずかに開店数が上回りながら店舗数を増やしている。2020年5月期の北海道の開店は23店舗、閉店は20店舗で3店舗増加、2021年5月期は開店21店舗、閉店11店舗で10店舗の増加、2022年5月期の第3四半期(2021年5月16日~2022年2月15日)は、開店10店舗に対して閉店7店舗で3店舗の増加という状況。
そんな中で開店から閉店まで1年という短命店舗だったのが「円山裏参道店」(中央区南2条西24丁目1-1)。南1条通(札幌円山裏参道)に面した「しんかわコーポ裏参道」1階に昨年4月23日新規開店した店舗で、近隣の「円山店」(北1条西24丁目4-1、東光ストア円山店内)と「北円山店」(北2条西28丁目1ー26、メディカル・オフィス複合ビルのエストラーダ1階)とで、円山地区ドミナントを形成していた。
開店から1年を越えたばかりの今年5月15日、「円山裏参道店」は閉店、ツルハの店舗にこだわらない姿勢があらためて示された格好だ。