北海道のスーパー各社は、今年度も店舗リニューアルを積極的に実施する。コロナ禍で惣菜、冷凍食品などが伸びており、そうした需要に対応した売り場に変える。ただ、半導体不足の影響もあって冷ケース納入は半年待ちという状況が続いており、店舗リニューアルは計画通りに進まない状況にもなっている。(写真は、6月にリニューアルを行う「ラルズマート伏古店」)

 アークス(本社・札幌市中央区)子会社のラルズ(同・同)は6月に「ラルズマート伏古店」(札幌市東区)をリニューアルする。冷ケースを全面的に取り替える大掛かりな改装になる。当初は2月頃にリニューアルを予定していたが、冷ケースの納入遅延が響き後ずれした。また、店舗名は明らかにしていないが、1店舗を「スーパーアークス」に転換する予定。同じくアークスグループの東光ストア(本社・札幌市白石区)は、今年度に2~3店舗のリニューアルを予定。具体的な店舗名は明らかにしていないが、昨年度は地下鉄沿線の店舗リニューアルを相次いで実施しており、今年度は郊外店でのリニューアルになりそう。

 コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、上期中に「西岡店」(同市南区)のリニューアルを行う。投資額は3億円を予定。また、惣菜売り場の改革として取り組んでいる「大惣菜化プロジェクト」を17店舗に導入、農産、水産、畜産の各コーナーに惣菜売り場を設ける改装を行う。北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)は、9月に「シティわっかない店」(稚内市)のリニューアルを行う。イオン北海道(本社・札幌市白石区)は、4月9日に「ザ・ビッグ鳥取大通店」(釧路市)のリニューアルを実施したが、さらに9店舗で計画している。

 各スーパーが店舗リニューアルに積極的に取り組むのは、需要に応じた品揃えや付加価値の高い惣菜、冷凍食品を強化することで売り上げ増が期待できるため。新店の用地確保が難しく建設費も高騰しているため、各社はリニューアルに力を入れている。ただ、半導体不足が冷ケースの納入遅延に繋がっており、納期は以前の1ヵ月から半年ほどに延びているという。各社のリニューアルが、計画通りに行かない可能性も出ている。
 

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