アークス(本社・札幌市中央区)子会社のラルズ(同・同)が、11月27日に「スーパーアークス東苗穂店」(同市東区東苗穂8条1丁目18ー1)をオープンさせた。(写真は、11月27日にオープンした「スーパーアークス東苗穂店」)

 ラルズにとって、東苗穂地区は店舗がない空白地域だった。「ラルズマート伏古店」(東区伏古6条3丁目4ー1)から「スーパーアークスノース」(北区篠路3条9丁目2ー15)まで、この地域がそっくり空白だったため、「札幌市内で最も店舗を出したい地域だった」(ラルズ猫宮一久社長)。

 今年春先頃から、この地域で店舗を構えていたホクレン商事(本社・札幌市北区)の「ホクレンショップFoodFarm東苗穂店」の閉店が既定路線となり、建物オーナーはラルズに接触。後継店舗として早い段階でラルズの出店が決まった。

 東苗穂地区は、ディスカウントスーパー(DS)としてバブル期を席巻した旧カウボーイの流れを汲むトライアル(同・福岡市東区)の「メガセンター伏古店」(東区伏古13条3丁目21ー1)のほか、イオン北海道(同・札幌市白石区)の「ザ・ビッグ東雁来店」(同区真東雁来10条3丁目1ー6)、「ザ・ビッグエクスプレス モエレ店」(同区東苗穂13条2丁目12ー1)があり、買い物客は価格に敏感。

 ラルズは、このDS激戦区に「スーパーアークス」業態で出店。価格と品質、鮮度を買い物客にアピールすることとし、DS路線とは一線を画すことにした。「価格だけでお客さまを呼び込む店舗にはしない。普段使いのスーパーでも美味しさを感じてもらえる店舗を目指す」(猫宮社長)。
 この路線はオープン早々から力を発揮した。「水産売り場での店内調理惣菜やベーカリーなどが予想以上に売れ行きが良い。お客さまが求めていたものだということが分かった」(同)。ポイントカードの「RARAカード」の会員申し込みも通常の新規店舗の場合に比べて3倍以上の申し込みがあったという。

 もっとも、カップ麺やドリンクなどの売り場では、1個より2個、2個よりもケースで買うと安くなるという一物三価の『ビッグハウス』業態も一部取り入れ、DS対抗策の要素も加えている。新たな取り組みとしてアマゾンで注文した商品を店舗で受け取れるロッカー「Amazon Hub」も設置した。

 店舗面積は750・8坪(2481㎡)、営業時間は平日午前10時~午後9時、日曜午前9時~午後9時。「当社にとって営業戦略上も重要な地域。年商15億円を超える売り上げを達成したい」(同)。


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