【北海道の変わり種店舗】③旧デザインの屋上看板が残る「ツルハドラッグ川沿店」

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 北海道各地には、多くのスーパーやホームセンター、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどがあるが、そこだけにしかないという変わり種の店舗もある。各地の「変わり種店舗」を取り上げる第3回目は、札幌市南区川沿1条1丁目2-45にある「ツルハドラッグ川沿店」。
(写真は、旧デザインの看板が残る「ツルハドラッグ川沿店」)

 南区北の沢方面から五輪通を真駒内方面に向かうと、「イオン札幌藻岩店」の向かいに「ツルハドラッグ川沿店」がある。2階建ての藤川ビル1階に店舗があり、屋上には看板が設置されている。この付近をあまり通らない人が、この看板を見ると、いつもと違う感覚になるかもしれない。「ツルハドラッグ」の看板がひと昔前のものだからだ。
 
 現在の「ツルハドラッグ」の看板は、赤の地の色に白抜きで「ツルハドラッグ」と書かれ、デフォルメされた羽を伸ばした鶴がデザインされ、強いインパクトがある。「川沿店」の看板は、「tsuruha」の表記が使われ鶴の形も丸みを帯びており、どことなく懐かしさが漂ってくる。
 ツルハホールディングス(本社・札幌市東区)の広報は、「今のロゴデザインになったのは、2000年5月以降です。旧デザインはそれ以前の店舗に掲げられていますが、それが何店舗あるのかは把握していません」と話す。「発寒13条店」(札幌市西区)は旧デザインの店舗だったが、2019年10月に隣接地に建て替え移転となり、旧デザインは世代交代した。

「川沿店」がオープンしたのは、20数年前ということになるが、当時の「ツルハドラッグ」は、220店舗前後で株式も店頭登録の時代。同業のM&Aを初めて行った頃でもあった。それが、今や全国2474店舗(うち「ツルハドラッグ」の屋号を持つ店舗は1349店舗、2022年1月15日現在)、東京証券取引所1部上場、売上高9193億円(2021年5月期)の業界2位に成長している。旧デザインの看板が残る「川沿店」は、まさにこれから駆け上がっていく同社の原風景を残している。

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