100円ショップ「ワッツ札幌ル・トロワ店」、1年5ヵ月で閉店

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 ワッツ(本社・大阪市中央区)が札幌中心部大通地区の商業ビル「ル・トロワ」内に出店している100円ショップ「ワッツ札幌ル・トロワ店」が、2月20日(日)で閉店する。閉店までの期間、10%割引の売り尽くしセールを実施している。(写真は、「ワッツ札幌ル・トロワ店」)

「ワッツ札幌ル・トロワ店」(札幌市中央区大通西1丁目13)は、アインファーマシーズ(本社・同市白石区)が運営する「ル・トロワ」4階に、2020年9月19日にオープンした店舗。「ワッツ」は、食品スーパーやドラッグストアの店舗内にインショップ展開するケースが多いが、「札幌ル・トロワ店」は、商業ビル4階のいわゆる空中店舗。

 100円ショップは、消費者のワンストップ購買ニーズを捉えた、“ついで買い”の利用が多い。空中店舗の場合は、どうしても“目的買い”にならざるを得ない。「ワッツ」は、食卓、台所・家庭用品、事務文具用品など実生活に役立つ商品に加えて季節商品のほか、インテリアやガーデニング、キャラクター、手芸関連用品など嗜好性の強い商品も揃えており、他の100円ショップとの差別化が一定程度図られている。このため、目的買いを誘因する空中店舗の出店に踏み切ったようだが、出店からわずか1年5ヵ月での閉店となる。

 100円ショップ業界を巡る動きは激しい。イオン(本社・千葉市美浜区)が、キャンドゥ(同・東京都新宿区)のM&Aに踏み切ったほか、セブン-イレブン・ジャパン(同・同都千代田区)は大創産業(同・広島県東広島市)と組んで、「セブン―イレブン」店舗内に「ダイソー」の出店を始めている。大手流通の100円ショップ争奪戦とも言える状況が現れつつある中で、「ワッツ」の動向にも関心が集まっている。「ワッツ」の道内店舗数は2022年1月20日現在、札幌市内28店舗を含む98店舗で、「ダイソー」は174店舗、「キャンドゥ」は103店舗、セリア(本社・岐阜県大垣市)の「セリア」は73店舗となっている。

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