マツキヨココカラ&カンパニー(本社・東京都文京区)の子会社、ココカラファイングループ(同・横浜市港北区)が展開するドラッグストアと調剤薬局の全国チェーン、ココカラファインヘルスケア(同・同)は、2月28日(月)に「ココカラファイン狸小路店」を閉店する。北海道では、2021年12月31日の「札幌駅前北4条店」に続く「ココカラファイン」の閉店になる。(写真は、2月28日に閉店する「ココカラファイン狸小路店」)

「ココカラファイン狸小路店」は、札幌市中央区南3条西1丁目3-4の狸小路商店街に面したカワムラビル1階で営業している。オープンしたのは、2013年1月25日。当時のココカラファインは、関東中心の「セイジョー」、関西中心の「セガミメディックス」、中部中心の「ジップドラッグ」、関西・山陰が中心の「ライフォート」が統合、合併した企業だった。2011年10月にココカラファインは、道内展開していたスズラン薬局(本社・小樽市)を完全子会社化、そのスズラン薬局が「ココカラファイン」の屋号で出店したのが、「狸小路店」だった。その後、スズラン薬局を含めた子会社合併でココカラファインヘルスケアが誕生している。

 出店当時、狸小路商店街には「サンドラッグ」、「コクミン」、「マツモトキヨシ」が出店していたが、インバウンドの増加に伴い「ダイコクドラッグ」、「サツドラ」などドラッグストアが数多く出店、狸小路ドラッグストア戦争ともいえる状況がつい3年前まで展開されていた。しかし、コロナ禍でインバウンドが蒸発すると、一転してドラッグストアの休業や閉店が相次ぐようになった。

 軌を一にするようにドラッグストア業界の再編が進み、2021年10月にマツモトキヨシホールディングスとココカラファインが経営統合してマツキヨココカラカンパニーが誕生。さらに、ウエルシアホールディングス(本社・東京都千代田区)も2022年6月1日付でコクミンの株式の3分の2以上を取得して連結子会社にする。狸小路商店街のドラッグストアが、「昨日の敵は今日の友」の様相を呈す中で、「ココカラファイン」が退場する。なお、同店では2月28日まで10%引きの閉店売り尽くしセールを実施している。業界再編の波頭が、狸小路商店街に顔を揃えるドラッグストアを洗い始めている。


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