サッポロドラッグストアーが、道新旭川支社跡(旭川市4条通10丁目)に出店する構想が浮上している。
旭川の地元経済誌2誌が11月号で相次いで報じているもので、サツドラは同業で旭川が創業の地であるツルハの牙城に攻め込むことになりそうだ。(写真は、サッポロドラッグストアーの進出が取り沙汰されている道新旭川支社跡地)
旭川の地元経済誌『メディアあさひかわ』と『北海道経済』11月号(10月15日発売)は、共に旭川中心部の一等地にある道新旭川支社跡地にサツドラが進出する見通しを報じた。
道新旭川支社は昨年10月に旭川北洋ビルに移転、今年4月にビル解体工事が終了している。同支社跡地は旭川のメーンストリート4条通に面しており、北洋銀行旭川支店や旭川信金本店が立ち並ぶオフィス街の一等地。
敷地面積は約1200坪。解体が終わったころから、高齢者専用住宅を併設した医療施設や大手家具店などの進出話が地元不動産業者を中心に囁かれていたという。
そんな中で道新は9月に大和リースと土地の賃貸借契約を締結。大和リースは建坪450坪の平屋建ての商業施設を建設するとされ、サツドラの出店が濃厚だという。
旭川と言えば、今やニトリ、アークス、アインファーマシーズと並ぶ北海道の元気企業、ツルハ創業の地だ。ツルハは、1929年に旭川市内で鶴羽薬師堂として開業したのがルーツ。現在は、ツルハホールディングスが東証1部上場し、2013年5月期の売上げは3396億円を見込む。北日本を中心に全国1016店舗を持ち、旭川には39店舗を展開している。
一方、サツドラは1972年に現社長の富山睦浩氏が札幌市内の食品スーパー内に設けた薬局がスタート。現在はジャスダックと札証に上場し2013年2月期では470億円の売上げを見込んでいる。
サツドラは道内一円に店舗進出をしており現在、120店舗のドラッグストアを展開。離島や過疎地での店舗運営ノウハウや狭小圏マーケットでの運営ノウハウを持つが旭川市内に1店舗のみでツルハに大きく後れを取っている。道北のシェア固めのためには旭川市内での多店舗化が不可欠だった。
既に、同じ4条通のハウスメーカー、YOUトピアカワムラ本社跡地1400坪を利用して、サツドラの進出が決まっている。道新旭川支社跡の進出が本決まりになればメーンストリートに2店舗を構えることになり、旭川市民へのアピール度は一挙に高まりそうだ。