コープさっぽろは、10月1日からプライベートブランド(PB)商品の販売をスタートする。これまで、日本生活協同組合連合会(日生協)のPBであるコープ商品を販売してきたが、独自のPB商品を開発し、道内のメーカーに製造を委託、地産地消に貢献するとともに輸送費削減で低価格を実現する。3年後に年間100億円の規模に高める。(写真は、10月1日から販売するコープさっぽろPBのティッシュとトイレットロールを持つ大見英明理事長)
コープさっぽろは、経営危機に陥った1998年まで独自の「コープさっぽろPB」を販売してきた。日生協の資金・人的支援で再建を進めるに当たって、こうしたPB商品を日生協に移管、独自PBは廃止した。
その後、再建が進み道内生協の統合が完了、4年前から始めた「北海道100」シリーズは、PBではないものの道産素材を使ったコープさっぽろの独自ネーミング商品として売り上げを伸ばしてきた。
こうした取り組みをさらに深化させ、地産地消で地域経済の活性化を後押しするとともに低コスト化も実現できる独自PBを復活させることにした。
コンセプトは、「シンプル」、「良質」。デザインは良品計画や紀ノ国屋のPBを手掛け、グッドデザイン賞の審査も行っている廣村デザイン事務所(東京)、商品コピーは日経広告賞などの受賞歴があるコピーライターの松木圭三氏に委託する。
第一弾は10月1日から販売する「コープのティッシュ」と「コープのトイレットロール」の2商品。ティッシュは王子製紙苫小牧工場で生産、1箱320枚入り5箱で198円、トイレットロールは大王製紙赤平工場で生産しシングル50m、12ロールで298円。
12月までに「有明産焼き海苔」、「緑茶」、「大雪旭岳大自然がろ過した天然水」、「パン粉」、「ちくわ」、「きな粉」などを販売、2015年度までに200品目に拡大して年商100億円の規模にする。
コープさっぽろが扱っている日生協PBは年間120億円。大半をコープさっぽろのPBに置き換えるとともに新商品もPB化する。
コープさっぽろはこうしたPBを特売対象とせず通常価格で販売する。一般的なナショナルブランド(NB)商品に比べて価格は10%以上安くなるという。