低コスト運営の「スーパーアークス豊岡3条店」、年商9億円で利益確保

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 道北アークス(本社・旭川市)は20日、同社4店舗目の「スーパーアークス」業態となる「豊岡3条店」(豊岡3条4丁目4番5号)をオープンさせた。近隣には「DCMホーマック豊岡店」、「GU旭川豊岡タウンプラザ店」、「シュープラザタウンプラザ旭川豊岡店」が集積している。(写真は、20日オープンした「スーパーアークス豊岡3条店」)
(写真は、同社初の取り組みとなるJAあさひかわ地域内で生産された農産物の販売コーナー「あさがお」)

 この店舗は、これまでに「ホクレンショップ」や「ダイイチ」が出店してきたが、近くに競合店があり採算を取るのが難しい立地で、いずれも撤退している。道北アークスは、直近に小型店3店舗を閉店しており、それら店舗で使われていたレジや冷ケースを再利用するなどして出店コストを抑えた。運営面でも畜産の大半を自社センターでパック化、そうすることで店舗のインストア生産が惣菜類などに絞ることができ、オペレーション人数を減らすことができた。同社の他のスーパーアークス店舗では生鮮部門(農産・畜産・水産・惣菜)にそれぞれ責任者を配置しているが、この店舗は精肉と惣菜を1部門として3人体制で見るなど固定費を抑え損益分岐点を低くできるため、黒字化が可能としている。
 店舗面積は他のスーパーアークス店舗よりも小さい約533坪(1765㎡)、年間売上高9億円を見込む。店舗周辺には少人数世帯や単身世帯が多いため、個食化に対応したサイズや量の商品を他の「スーパーアークス」店舗よりも増やして展開する。

(写真は、店内素材を利用した惣菜、弁当のコーナー)
(写真は、同社の「スーパーアークス」店舗では定番になっている駄菓子コーナー)

 新たな取り組みとして、農産や水産、畜産の各部門が仕入れた店内素材を利用した惣菜や弁当を製造、コーナー販売を始めている。店舗所有者はセントラルリーシングシステム(本社・札幌市)で道北アークスは定期借家契約を新たに結んだ。
 近くには、旭川龍谷高校があるが、同校の移転が浮上しており、その跡地に同店を含む商業施設の誘致を模索する動きもある。道北アークスはこうした流れに乗る目的もあって今回の出店を決めた。

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