札幌市に本社を置く上場流通業のアークス、イオン北海道、北雄ラッキーの2020年4月度売上高前年比が出揃った。既存店ではアークスと北雄ラッキーが前年を超えたが、イオン北海道は衣料などの不振で前年割れだった。(写真は、沙流郡日高町の「マックスバリュ富川店」)

 アークス(東証1部・札証、19日の株価2055円)は、既存店売上高が前年同月比109・4%、全店売上高が同109・9%だった。新型コロナウイルスの影響による外出自粛で内食傾向が高まっているため、2月以降、3ヵ月連続で前年を超えた。
 客数は、既存店が同98・9%、全店が同99・4%で買い物客の来店頻度が減少している傾向が続いている。客単価は、既存店が同110・5%、全店も同110・5%だった。

 イオン北海道(東証1部・札証、19日の株価793円)は、既存店売上高が前年同月比95・7%、全店売上高が同164・7%になった。既存店売上高は、イオン北海道と旧マックスバリュ北海道の既存店合計を前年の2社の合計と比較したもので、全店売上高は2社の合計売上高を昨年同月のイオン北海道の売上高と比較したもの。
 衣料(レディース、服飾、キッズ、インナー、メンズ)の既存店売上高は同52・0%と半減したほか、住居余暇(家電、文具、サイクル、携帯電話、ホームファッション、ヘルス&ビューティーケア)も既存店売上高は同90・0%だった。食品(グロサリー、デイリー、農産、水産、畜産、デリカ、催事)の既存店売上高は、同103・3%と前年を超えた。

 食品は、「マックスバリュ」、「ザ・ビッグ」ともに前年を超えており、低価格スーパーの「ザ・ビッグ」は10%近い伸びを確保、「イオン」の食品部門も前年を超えている。客数は同86%となり、買い物頻度を抑えてまとめ買いする傾向が強くなっている。

 北雄ラッキー(東証ジャスダック、19日の株価2804円)は、この1年間で新店や退店がなかったため既存店のみの数値だが、それによると売上高は前年同月比102・1%になった。青果の相場高で売り上げが伸びたほか畜産、冷凍食品、日配品、加工食品が好調。ただ、家庭内での調理が増えているため惣菜は前年割れした。部門別では食品が同105・2%だったが、衣料品が同68・8%と苦戦した。客数は同95・4%、客単価は同107・1%。


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