イオン北海道は30日に小型食品スーパー「まいばすけっと」2号店となる「南13条西22丁目店」を札幌市中央区にオープンした。コンビニ並みの売場面積で生鮮食品などの品揃えを充実させ、歩いて毎日通える食品スーパーとして近隣住民の集客を見込む。(写真は、30日にオープンした「まいばすけっと南13条西22丁目店」)
同社は、3月16日に「まいばすけっと」1号店となる「南5条西10丁目店」を札幌市中央区にオープンさせており、2号店とともに小型食品スーパーの実験店舗と位置づけて収益性やデリバリー面での継続性などを評価していく。
「南13条西22丁目店」は、環状通沿いにある3階建て小規模ビルの1階部分。徒歩での集客を見込んでいるため、駐車スペースは3台ほど。
店舗面積はコンビニ並みの約200㎡。野菜や肉、魚など生鮮食品を充実させ、イオンのPB(ブライベートブランド)トップバリュのグローサリー商品なども揃えている。
コンビニとの違いは生鮮食品のコーナーを広く取っていること。鮮度管理や商品の出し入れなどに手間を要するためか、店内の従業員も一般的なコンビニよりも多く配置している。
イオン北海道では、さらにもう1店をオープンさせ、当面3店舗で展開しながらビジネスモデルを構築していく考えだ。
食品スーパーは一般的に1500㎡以上の売場面積を持ち、車で週1~2回という来店頻度の買い物客が多いとされる。こうした食品スーパーは札幌市内では飽和状態とされ、スーパー各社は小商圏マーケットを狙った小型食品スーパーへの関心を高めている。イオン北海道はイオン本体が首都圏で展開している「まいばすけっと」のノウハウを取り入れていち早く参入したもので、今後、他の食品スーパー各社の出方が注目される。
こうした動きにコンビニ業界では、「小商圏マーケットの競争は厳しくなるだろうが、コンビニのようなフォーマットが確立されておらず収益を確保していくのは難しいだろう」と見ている。