24時間営業のディスカウントストアを展開するトライアルカンパニー(本社・福岡市東区)が、5月中旬に「スーパーセンタートライアル帯広東店」(帯広市東5条南3ー12ー1)をオープンさせることに伴い、帯広本拠のダイイチ(同・帯広市)は、トライアル対策を今年の十勝地域の重点施策とする考えだ。(写真は、「スーパーセンタートライアル帯広東店」の出店予定建物=2020年2月28日午前撮影)
トライアルが出店するのは、2019年5月31日で閉店した「いちまるフードプライス店」跡。帯広市など十勝地域にはこれまで本格的なDSの店舗はなかった。ダイイチは、トライアルのほか、河東郡音更町の「ルーキーいちまる」店舗跡にイオン北海道(本社・札幌市白石区)がDSの「ザ・ビッグ」を出店する可能性もあるとして、2店舗のDS対策を十勝地域の重点対策とする。
具体的には、ダイイチが展開する「オーケー店」(音更町木野大通西17丁目)や帯広市内の「東店」(東4条南12丁目)、「みなみ野店」(南の森東1丁目)、「壱号店」(西1条南10丁目)をリニューアルして活性化する。
鈴木達雄社長は、「トライアルと実際に戦ってみなければわからない面もあるが、あらゆるハード的な対抗策は先行して実施する。旭川、札幌ではDS対策を行ってきたが、帯広・十勝地域でその実績を生かして対抗策を検討中だ」と話している。
「スーパーセンタートライアル」や「ザ・ビッグ」などDSはかつてのDSのイメージから脱皮、生鮮、惣菜の品質も向上しており、通常の食品スーパー(SM)と見劣りしない状況になっている。「スーパーセンタートライアル帯広東店」のオープン時期は、消費増税に伴い導入されたキャッシュレス5%還元が終了する1ヵ月前。6月末にキャッシュレス5%還元が終了すれば、食品スーパーのポイント競争や価格競争に拍車がかかると見られ、ダイイチも価格面での訴求を高めていく考え。