北海道の食品スーパー各社の2月売り上げが前年同月比2ケタ増と堅調に伸びている。今年は閏年で昨年より1日多く、最終29日が土曜日だったことも要因。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外出を控え、家庭内で食事を取る機会が増えたこともプラス要因になっている。(写真は、「ダイイチ花咲店」)

 北海道のラルズやコープさっぽろ、北雄ラッキー、マックスバリュ北海道など多くの食品スーパーは2月の売り上げを集計中だが、全てのスーパーが2ケタ増になったもよう。3日に2月の売り上げを開示したダイイチは113%と大きく伸長した。

 各スーパーに共通するのは閏年の押し上げ効果。これは前年より3~4%の増加に繋がったと見られている。さらに上積みされたのは新型コロナウイルスの影響。2月初めからマスクや石鹸、ハンドソープなどの日用品・衛生用品が大きく売り上げを伸ばしたほか、半ばころからは外出を控えて家庭内で食事をする傾向が一層強まり、生鮮食品や畜産関係が好調に推移。さらに学校の休校によって小中高生のいる家庭の昼食用として即食・簡便商品の売れ行きも伸びているという。「家庭内での昼食用にレトルトカレーやカップ麺、夜の食事用にカレーのルーやラーメンの袋詰めも好調。簡便商品と内食用食材の両方が売れている」(食品スーパー役員)という。

 道が緊急事態宣言を行い外出の自粛要請をした28日以降はさらに拍車がかかり、コメが前年の倍の売れ行きを示したスーパーもあった。こうした購買動向の変化に対応して量目を機動的に変更、畜産の大容量パックも揃えるなどした食品スーパーはさらに好調な売り上げを確保した。

 この傾向は3月に入ってからも続く見通しだが、一部スーパーの店舗では小さな子どものいるパート従業員や高校生アルバイトの勤務シフトが組めず、営業時間の短縮を余儀なくされるところも出てきた。なお、店頭から消えたトイレットペーパーは順次店頭に並び始めている。


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