札幌市北区新川地区で11月下旬から“スーパー冬の陣”が始まる。コープさっぽろ(本部・札幌市西区)が「しんことに店」を移転オープンすることを見越してラルズ(本社・札幌市中央区)が「ビッグハウス新川店」を開業後初めてリニューアル、対抗姿勢を鮮明にするからだ。新川地区が年末商戦の激戦ゾーンになりそうだ。(写真は、「ビッグハウス新川店」)
コープさっぽろの「しんことに店」は新琴似2条通沿いの牧草地跡地に11月下旬にオープンする。コープさっぽろによると、「ぎりぎりまでオープン日は開示できない」としており、その理由として「ビッグハウス新川店が(オープン日を照準に)対抗策を打ち出してくるため」という。
コープさっぽろが神経を研ぎ澄ましているのと同じように、ラルズも自陣に攻め込んでくるコープさっぽろへの対抗策を練っている。その一つは2002年11月の開業以来、初となるリニューアルの実施だ。買い物客が新しい店舗に流れることを止めることは難しいが、工夫次第で流出を最小限に抑えることができる。「開店から10数年経過しているため内装を一新してイメージを刷新するほか、ベーカリーや冷凍食品の品揃えを強化、最新のMD(販売政策)を取り入れる」(猫宮一久社長)。
このため同店は12日(火)午後3時で一時閉店、2日間休業してリニューアル工事を実施、15日(金)午前9時にリニューアルオープンする。リニューアル時に「ビッグハウス」から「スーパーアークス」への業態転換を行うことが多いが、今回は「ビッグハウス」業態を存続させる。
同店の近隣には「スーパーアークス新琴似店」(北区新琴似4条17丁目)、「スーパーアークスエクスプレス」(北区新川西1条4丁目)があり、3店舗がトライアングルゾーンを形成している。コープさっぽろの「しんことに店」には、ゾーンで対抗するものとみられる。
コープさっぽろは、最新店舗の清新さをアピールするとともに電子マネー「ちょこっとカード」の現金チャージポイント還元など販促手法を駆使して既存店利用の組合員を繋ぎ止め、新規組合員の獲得強化でラルズの切り崩しを狙う。