「消費税率二桁のインパクトは想像以上」、アークス横山清社長が第3次流通再編にロケットスピードで臨む

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 アークス(本社・札幌市中央区)の横山清社長は26日、札幌市中央区の京王プラザホテル札幌で開催された日本食糧新聞社北海道支社開設70周年記念セミナーで講演、「消費税率が一桁から二桁になるのは(私たちの)想像以上のインパクトがある」と述べ、10月の増税が流通再編に繋がる可能性を示唆した。(写真は、アークス横山清社長)

 講演で、横山社長は「1997年4月に消費税率3%から5%になった時にはヤオハンや長崎屋、マイカルが破綻しダイエーが産業再生法を申請、第1次流通再編があった」と述べ、2014年4月の消費税率8%引き上げでは、エイチ・ツー・オーリテイリングとイズミヤの経営統合、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの誕生、ユニー・ファミリーマートホールディングスの誕生、セブン&アイ・ホールディングスとエイチ・ツー・オーリテイリングの資本・業務提携など、「いろんな経営統合や資本提携があり、当社も、バローホールディングス、リテールパートナーズと『新日本スーパーマーケット同盟』を昨年末に結成するなど第2次流通再編が引き起こされた」と話した。

 その上で、10月の消費税率10%について、軽減税率が導入されるにしても「税率が一桁から二桁になることのインパクトは想像以上だろう。消費と市場の枠組みが激変する第3次流通再編が到来する」と述べた。

 横山社長は、9月からグループ入りする伊藤チェーン(宮城県柴田郡柴田町)の店舗がある角田市を訪れた際の写真も紹介。角田市にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)の角田宇宙センターがあることから、スペースタワー・コスモハウスにHーⅡ型ロケットの実物大模型が展示されている。写真は、そのロケットをバックに撮ったもので、「アークスはこれまでは船だったが、これからロケットで行く。一緒に飛び立ちましょう」と第3次流通再編に臨むスピード感を訴えていた。

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