出るのか、出ないのか。北海道の流通関係者の間で出ては消え、消えては出るのが「トライアル」の帯広進出説。道内の主だった都市に出店している「トライアル」だが、帯広は空白地。消費増税のカウントダウンが始まり、流通各社の関心は増税対応と中小小売店のキャッシュレスポイント還元に移っている。流通各社が浮足立つ中、「トライアル」は帯広進出を実行するか。(写真は、「トライアル」進出が噂されている旧「いちまるフードプライス店」)

 旧カウボーイと提携して2008年に北海道に進出したディスカウントストア(DS)のトライアルカンパニー(本社・福岡市東区)。旧カウボーイを吸収合併、カウボーイ店舗を衣替えして出店を続け、道民に広く認知されたのは前回、2014年4月の消費税8%になった時からだ。

 当時実行した一挙7店舗の大量出店は道民の間に否が応でも「トライアル」の名を浸透させた一方、それまでキワモノに近い目で見ていた道内流通各社も一目置かざるを得なくなった。その後も17年12月「恵庭島松店」、18年10月「小樽朝里店」、同年12月には移転建て替えで札幌に「屯田店」を出店、着実に店舗を増やしてきた。現在は、23店舗で札幌、小樽、函館、北斗、登別、苫小牧、恵庭、千歳、江別、岩見沢、旭川、釧路、北見の13都市に進出している。

 その中で、釧路とほぼ同じ人口を擁する帯広(16万6272人=19年6月末)にはなぜか進出していない。前回の消費増税時から進出説はあったものの噂の域を出ることなく今日に至っている。このまま噂で終わるかと思われた進出説だったが、ここにきて俄かに現実味を帯びてきたという。

 帯広は「ダイイチ」、「フクハラ」、「マックスバリュ」などが鎬を削り、チラシ回数の多い特売常態地域でもある。それでも本格的なDSが進出すれば節約志向が高まっている消費者を引き付けるのは必至。増税カウントダウンで浮足立つ同業者を横目に「トライアル」が沈黙を破るか。



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