新ひだか町静内の「ピュア食品」が事業断念、郊外店相次ぎ進出し中心市街地の地盤沈下避けられず

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 新ひだか町静内の「ショッピングセンターピュア」に入っているピュア食品が店頭事業を停止した。現在、仕入れはストップしており売場は閉鎖、近いうちに事業そのものも停止するという。ピュア食品は共同仕入れ会社、北海道シジシーに加盟しているが、シジシーへの影響は殆どない模様。
 
 協同組合「ショッピングセンターピュア」は、1983年に地元の小売業者で設立され、85年に旧静内町の中心市街地に現在のビルを建設して組合員らが入居。ピュア食品は1階で食品スーパーを展開していた。
 
「ショッピングセンターピュア」は、92年のピーク時には全体で43億円を売り上げたが、新冠寄りの国道沿いに相次いで大型店や専門店が進出して売り上げ不振に陥り、2002年3月に協同組合としては初めての民事再生法を申し立てていた。
 
 その後、再生計画によって再建を進め、昨年再生手続きが終了していたが、核テナントのピュア食品は売上低迷が続き継続は困難として今年1月6日、取引先に月内で閉鎖撤退を通知、1月半ばに営業を停止することになった。
 
 ピュア食品の仕入先は、北海道シジシーと全日本食品だが、グローサリーなど全日食のウエートが高かったという。
 
 静内地区にはイオン北海道、マックスバリュ北海道、コープさっぽろが営業しており、コープさっぽろには移転して新店を建設する計画もあったが現在は凍結されている。
 
 なお、ピュア食品の売上高は、10年3月期が6億9400万円、11年3月期は6億8000万円で道内食品スーパーでは50番目の売上げ。

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