セイコーマートの100円惣菜・麺が年間30億円を売上げる商材になった。節約志向を受けて中高年サラリーマンや女性客に人気で順調に売上げが伸びている。原料調達や製造、配送を全て自社グループで行うことでコストを圧縮、低価格でも美味しいと評判でグループ店舗だけでなく一部外販も始めている。
セイコーマートの100円惣菜や麺は、2002年11月から販売を開始。税込み100円の低価格が受けて、セイコーマート店舗の中心利用客層である中高年をメーンに売上げが増加。
コロッケやサラダ、和風惣菜のほか、焼そば、スパゲティ、日替わりご飯などに商品ラインナップを広げ、現在は40種類ほどになっている。
東日本大震災以降は、コンビニがライフラインを支える拠点として消費者の意識が変わり来店客数も増加。セイコーマートの客層は、これまで40~50歳代の男性客が多かったが女性客の来店も増えており、100円惣菜・麺は中食需要と共に夕食などのメーン食材としても需要が広がってきた。
同社ではグループ内で原料調達から製造、ラッピング、配送などを一貫して行う体制を整えているため100円という低価格での販売を実現。ラッピング包材についても国内生産していない輸入品を使用するなど工夫している。
02年の販売開始以降、売上げが増加し10年目を迎えた11年に年間30億円を売上げる商材になった。
セイコーマート幹部によると、「消費者はコンビニチェーンでの買い物に安心感を持っている。独立系の小型スーパーを敬遠するようになっており、この傾向は震災以降は特に顕著になってきた」と言う。