コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、雨竜郡妹背牛町、妹背牛商工会と連携して地域の買い物環境を維持する取り組みを開始する。25日から町内の個人商店「フレッシュマートしんたに」の仕入れ機能を代行、商品を供給する。コープさっぽろは間接的に買い物不便者の解消に貢献する。(写真は、15日に行われた会見後の記念写真=コープさっぽろ提供)
地方の個人商店は人口減少による売り上げ減が続く一方、大手食品スーパーとの競争、さらに食品卸の選択と集中などによって持続可能性が失われつつある。加えて事業主の後継者難もあって買い物不便地域は地域を中心に広がりつつある。
このほど、コープさっぽろは妹背牛町からの要請を受け、妹背牛町商工会の協力のもと、「フレッシュマートしんたに」の仕入れ機能を代行、商店経営の安定化を図って周辺住民の買い物機会を提供することになった。
「フレッシュマートしんたに」をコープさっぽろの仮想新店として店舗網に登録、発注システムやPOSレジを導入。発注商品をコープさっぽろの物流ルートに乗せて店舗に納品する。
コープさっぽろが供給する商品は、酒類を除く全カテゴリーでアイテム数は店舗で常時取り扱っている5万~6万SKU(在庫保管単位)が対象。生協のPB(プライベートブランド)やニチリウのPBは対象外。なお、妹背牛町の人口は19年4月1日現在で2949人。
コープさっぽろは、昨年度から地域政策室を設置して地域との共生をテーマに取り組んでおり、今回のスキームもこの一環。今後も、買い物不便者対策という視点からケースバイケースで取り組んでいく考え。