キリングループが2019年北海道地区事業方針を発表

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 キリンビール北海道統括本部やキリンビール北海道千歳工場、北海道キリンビバレッジ、メルシャン北日本支社は12日、札幌市中央区の札幌市民交流プラザSCARTSスタジオで「2019年キリングループ北海道地区事業方針会見」を開催した。(写真は、キリングループの2019年北海道地区事業方針発表会でのフォトセッション。左からキリンビール濱本伸一郎北海道統括本部長、キリンビール北海道千歳工場櫻井隆工場長、メルシャン北日本支社佐藤秀樹営業第一支店長、北海道キリンビバレッジ坂謙一郎社長、協和発酵キリン長廣秀也札幌支店長)

 最初にキリンビールの濱本伸一郎北海道統括本部長が同本部の事業方針を説明。今年も昨年に続いて『地域のすばらしさ、再発見』をスローガンに北海道の誇りを道民と共有する活動を継続すること、量販店の店頭ではキリンならではの売り場を提案、食品メーカーとコラボして北海道の食に関わるキャンペーンも実施することを示した。

『一番搾り』は、今年で30周年を迎えるため4月上旬の製造からリニューアルして美味しさを進化させるほか、クラフトビールは、北海道の食との組み合わせの魅力を伝えるため専用サーバー『タップマルシェ』の取扱店舗を18年比で倍増させる。

 18年の北海道地区販売実績は、ビール類が前年比0・3%増、RTDが同11・9%増、ノンアルコール飲料は同16・1%減だった。『一番搾り』は同4・1%減で全国の2%減よりも減少率は大きかったが、「北海道のビール市場は全体で数%のマイナスだった。その中で『一番搾り』は減少率が少なく、市場占有率は少し上がったと手応えを感じている」(濱本本部長)とした。

 19年の北海道地区販売目標は、ビール類が18年比0・7%増、RTDが同14・7%増、ノンアルコール飲料が同10・5%減で、『一番搾り』は同5・3%増(全国は同4・1%増)を見込む。

 続いて、キリンビール北海道千歳工場の櫻井隆工場長が登壇。これまで実施している工場見学を進化させた『キリン一番搾りエクスペリエンスツアー』を4月21日から開始、醸造長が同行して醸造仕込室への入室体験や開発秘話なども特別講義することを示した。

 北海道キリンビバレッジの事業方針は、同社の坂謙一郎社長が説明。『キリンビバレッジ×よしもと みんなの運動部』を創部して、日常生活で楽しくできる運動と健康領域の商品を提案、運動習慣の推奨を行っていくことなどを紹介した。

 LINEをかざすとドリンクポイントが貯まる付加価値自動販売機『タピネス』の19年設置目標を1000台とし、累計2870台にすることも示した。さらに、新たなビジネスモデルヘのチャレンジとして野菜と果物のスムージーを届け、健康セミナーの開催など法人向け福利厚生サービ『KIRIN naturals』の展開も始めることを明らかにした。

 18年の北海道地区販売実績は、清涼飲料合計で前年比4%減(午後の紅茶同3%減、生茶5%減、缶コーヒーファイア同10%減)だった。19年は清涼飲料合計で18年比4%増(午後の紅茶同4%増、生茶同7%増、ファイア同3%減)を見込む。
 
 メルシャンの北海道地区事業方針は、同社北日本支社佐藤秀樹営業第一支店長が報告。ワイン事業では中価格帯で『カッシェロ・デル・ディアブロ』に次ぐ柱として『ロバート・モンダヴィ』を育成、『フロンテラ』ブランドに新品種『ピノ・ノワール』を投入することを明らかにした。

 18年の北海道地区販売実績は、北海道のワイン市場が前年比2%減少した中で同1%減にとどまった。19年の同地区販売目標は、18年比1%増を見込む。焼酎・梅酒事業のうち焼酎は、『八代不知火蔵』ブランドを継続強化するが、市場全体が微減傾向のため19年は5%減、梅酒は『まっこい』ブランドを継続強化し18年並みの販売を確保する計画を示した。

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