札幌に本社を置く株式上場食品スーパー3社の2018年12月度の売上高前年比が出揃った。既存店売上高は3社ともに前年を割り込んでおり、年末商戦の購買動向に構造的な変化が起き始めているようだ。(写真は、アークスグループの東光ストアが展開する「豊平店」)
3社に限らず食品スーパー各社は12月の売り上げ確保に頭を悩ました。消費の底固さに欠けるとともに客数の減少傾向は2018年を通した現象だった。数年前まで、12月の29日~31日の3日間の売り上げが大きく見込まれていたものの、ここ数年で徐々に前倒しに。18年は30日の売り上げが各社ともに不振だった。その明確な理由が見い出せないでいるのが実情。
アークス(本社・札幌市中央区)の既存店売上高は、前年同月比99・0%、全店売上高は同99・4%だった。全店、既存店ともに前年割れは、3ヵ月連続になった。
客数は、既存店が同98・7%、全店が同99・1%。こちらも既存店、全店とも3ヵ月連続で前年を超えられなかった。客単価は、既存店、全店ともに同100・3%でこちらは前年並みを確保した。
マックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)の既存店売上高は、前年同月比99・5%、全店売上高は同100・4%になった。既存店の前年割れは11月に続いて2ヵ月連続となった。
同社は客数と客単価を開示していないが、客数は前年を割り込んでいるもよう。「マックスバリュ」店舗の売り上げは前年より低調だが、低価格の「ザ・ビッグ」は前年をクリアしており、節約志向が高まっている。既存店の前年割れの中でも1人当たりの買い上げ点数は前年を超えたという。
北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)の既存店売上高は、前年同月比99・6%、全店売上高は同99・4%になった。買い物客の消費傾向に大きな変化はなく、既存店の食品部門は同99・5%だったが衣料部門が前年を超えた。客数は、既存店が同98・9%、客単価は既存店が同100・8%だった。