札幌市に本社を置く株式上場の食品スーパー(SM)、アークス(本社・札幌市中央区)、マックスバリュ北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・札幌市手稲区)の9月度売上高前年比が出揃った。各社とも震災の影響で売り上げが伸びたが、震災後の商品供給面に差があったため伸び率には違いが出た。(写真は、札幌市豊平区の「ラルズマート西岡店」)

 各社に共通しているのは、震災後の停電の影響で各家庭の冷蔵庫から商品が相当程度に廃棄され、その反動増があったこと。アークスの全店売上高は、前年同月比106・4%、既存店売上高は同108・1%になり、ここ数年間にはなかったような伸び率を示した。

 前年割れを続けていた客数も、全店で同101・4%、既存店で同103・9%となり、全店では昨年4月以来17ヵ月ぶり、既存店では昨年7月より14ヵ月ぶりに前年を超えた。客単価も伸びて、全店は同104・9%、既存店も同104・0%になった。

 マックスバリュ北海道の全店売上高は、前年同月比105・6%、既存店売上高は同102・7%と他社に比べると伸び率は小さかった。その理由は、店舗に商品供給が十分にできなかったため。地震と停電によって商品の集荷、出荷のシステムに影響が出て、それが長引いた。「9月はチラシ販促ができなかった」(広報)ことも客数に影響した。
 同社は、客数、客単価を開示していないが、客数は前年に届かなかったようだ。

 北雄ラッキーの全店売上高は、前年同月比107・1%、既存店売上高も同106・4%と大きく伸びた。生鮮食品や日用品など全般的に売れ行きが伸び、10月からのタバコ値上げの特需もあった。ただ、衣料品の売上高は前年同月比87%と不振だった。
 既存店客数は同102・3%、既存店客単価は同104・0%になった。


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