コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、子育て支援事業の一環として道内で第1子を出産する予定の母親に、0歳から8ヵ月までに使用するベビー服や日用品などが入ったボックスを「ファーストチャイルドボックス」として無償提供する取り組みを始めた。初年度は、道内の第1子出生数にあたる1万5千人分を用意する。(写真は、コープさっぽろの大見英明理事長=右とフィンランド大使館のマルクス・コッコ報道文化担当参事官。赤ちゃんは、ボックスに入っている子ども服を着ている=コープさっぽろ本部で)
コープさっぽろは、今年2月、組合員が171万人を超えて道内世帯数の60%が加入することになったことから社会貢献活動を今まで以上に強化。人口減少に歯止めをかける一環として子育て支援事業を本格化することを決めた。北海道命名150年の記念事業の一つにも位置付ける。
コープさっぽろは、フィンランドコープ(SOK)と事業提携している関係で、同国内では赤ちゃん誕生に際して国が母親にベビー服やケア製品の入った「ベビーパッケージ」を支給している支援策があること知り、同様の取り組みを行うことにした。具体化にあたりフィンランド大使館の協力を得て、実際の「ベビーパッケージ」に入っている服など同等の中身とし、名称を「ファーストチャイルドボックス」に変更。ニトリや日本生活協同組合連合会、日本通運の支援も得て道内で無償提供することにした。
申し込みは、20日からスマートフォンやホームページの申し込みフォームで受け付けるが、組合員であり母子手帳を持っていることが条件。登録完了すると、宅配トドックなどで配達される。
フィンランドの「ベビーパッケージ」を模した取り組みは世界60ヵ国で行われており、国内でも千葉県浦安市や山形県長井市など数ヵ所で行われているが、フィンランド製の子ども服などを提供し、配布数が1万5千個に及ぶのはコープさっぽろの取り組みが初めて。ボックスのデザインは、廣村正彰氏で、整理箱としても利用できるようになっている。