イオン北海道(本社・札幌市白石区)の2018年2月期は、売上高1866億9600万円、経常利益85億9700万円で前期比1・2%の増収、4%の経常増益になった。純利益は64億8300万円になり55%伸びた。7期連続増収で売上高、不動産賃貸も含めた営業総利益、営業利益、経常利益、純利益ともに過去最高になった。(写真は、イオン札幌苗穂店)
増収要因は、食品部門が7期連続増収で好調を維持、重点部門として取り組んだH&BC(ヘルス&ビューティケア)などの売り上げが伸長、これらによって既存店売上高が前期比101・1%になったため。ただ、既存店客数は同99・6%、販売点数も同99・8%にとどまった。食品部門は売上高1140億7600万円で構成比は61・1%になった。
小型スーパー「まいばすけっと」事業では、品揃えの見直しなどMD(販売政策)の改善により売上高は前期比110・4%、ネットスーパー事業は1日の最大受注件数を引き上げるなど、お客の立場に立った仕組み改善を行い、売上高は同114・9%と両部門ともに2ケタ伸びて好調だった。
増益要因は、売上総利益(粗利)の3期連続改善、販売費及び一般管理費の抑制、法人税等の減少があったため。期中の設備投資は34億7100万円で前期並み。
長期債権に含まれていた小樽ベイシティ開発に対する差し入れ保証金債権約59億円は譲渡先が決まったため債権の譲渡を完了。この影響で債権回収の遅れによる遅延損害5600万円を営業外収益に計上したほか、過年度に計上した貸倒引当金を損金算入したことに伴い法人税が約15億円減少、純利益を押し上げた。
配当は、年末年始セールが好調だったことから普通配当2円増の12円、イオン北海道誕生10周年記念配当5円で17円。
なお、5月22日開催予定の第40期定期株主総会で提案する新任取締役、監査役候補者、退任予定取締役、監査役も決めた。敬称略。
▽取締役(イオン北海道執行役員道央第2事業部長)関矢充▽取締役(イオン執行役GMS事業担当、イオンリテール社長)岡崎双一▽退任(取締役)清水信昭▽監査役(イオンリテール代表取締役執行役員副社長管理担当)西松正人▽退任(監査役)石塚幸男