札幌本社のSM3社、2月度は既存店97~103%

流通

 札幌本社の上場食品スーパー(SM)3社の2月度売上高前年比が出揃った。各社とも客数が前年並みか前年割れの傾向が続き、他業界との競争激化などSM業界全体が踊り場に直面していることが数字に表れた。20180225_162249(写真は、アークスグループの東光ストア豊平店)

 北海道と東北で336店舗を展開するアークス(本社・札幌市中央区)の2月度は、全店売上高が前年同月比101・1%、既存店売上高も同101・1%だった。全店ベースでは1月度の前年割れから水面上に顔を出したものの、伸び率は低い状況が続いている。既存店は、4ヵ月連続で前年を超えたが、こちらも低空飛行が続く。
 
 客数は全店が同97・8%、既存店は同97・9%。全店ベースは昨年5月以降、10ヵ月連続の減少で、既存店は昨年7月以降、7ヵ月連続で減少している。一方で、客単価は商品の値上がりなどもあって、全店は同103・4%、既存店は同103・2%なった。客単価の上昇が客数減を補っている状態で、この傾向は今期全般に顕著だった。

 マックスバリュ北海道(同・同)の2月度は、全店売上高が同105・8%、既存店売上高は同103・2%だった。新店3店舗の売り上げが加わったことで全店ベースが5%台の伸びを確保した。既存店ベースも1~2%台の伸びで推移してきたが、9ヵ月ぶりに3%台の成長を見せた。

 同社は客数を公表していないが、前年比100%近辺で推移している状況は他社と変わりなく、客単価アップによる成長維持という側面は共通している。

 北雄ラッキー(同・同市手稲区)の2月度は、全店売上高が同98・5%、既存店売上高は同97・7%だった。客数は既存店ベースで同96・0%、客単価は既存店ベースで同101・8%になった。衣料が伸び悩んだ。

 SM3社に共通しているのは、生鮮の中で青果が高値ながら売れ行きが戻ってきたこと、精肉が好調なこと。一方で鮮魚は不漁の影響が続き、売れ行きの鈍さが続いている。2月の催事商品である「恵方巻」は各社とも好調だった。

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