コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、今夏に宅配トドックの配送拠点である江別センター(江別市)に自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」を導入する。専用建屋を建設するとともにシステムを構築、総投資額は8億円になる見込み。(写真は、コープさっぽろ本部)
「オートストア」は、ノルウェーのハッテランド社が開発した自動倉庫型ピッキングシステム。多品種少量のロングテール商品を扱う物流拠点や、メーカーの保守部品サービスセンターなどに適している。ニトリホールディングス(東京本社・東京都北区)の子会社、ホームロジスティクス(同・同)など国内で数社が導入している。
コープさっぽろは、宅配トドックの取り扱い品目を増やすことで利用者の利便性を高めていくことを課題としており、「オートストア」の導入により新たに日用品などを中心に8000品目の取り扱いが可能になる。「扱う8000品目は、ドラッグストア売り上げの95%を占める品目。食品スーパーは、ドラッグストアの出店増で非食品部門の売り上げを奪われたが、『オートストア』の導入により、今度はドラッグストアの売り上げを奪うことが可能になる」(大見英明理事長)としている。
宅配トドックの江別センターがある関連会社、北海道ロジサービス(江別市)の敷地内に、約450坪の専用建屋を建設して今夏から運用を始める。
現在、約8000品目の生鮮食品、加工食品も日用品などを扱っており、新たに8000品目を加えることで約2万品目を常時扱えるようになる。
宅配トドックは、週に1回、組合員が指定した時間帯に玄関先まで注文商品を届けるサービス。1週間前に組合員が注文するため、それを受けて商品を調達、在庫は必要ない。現在、約34万世帯が利用しており2017年3月期の供給高は、灯油を含んで798億5900万円、経常剰余は65億円。供給高経常剰余率は8%にもなっている。5年後をめどに、50万世帯(世帯シェア20%)、経常剰余率10%を目標にしている。