全国系の食品ボランタリーチェーン本部である全日本食品(本社・東京都足立区)は22日、夕張郡由仁町三川錦町に「シティマーケット三川店」を出店した。今年4月まで全日食のチェーン店だった「龍方ストア」が閉店した跡に全日食の直営店としてオープンさせ、買い物過疎の解消を進める。
(写真は、22日にオープンした「シティマーケット三川店」)
全日食が展開している「シティマーケット」は、半径300m以内を商圏にした毎日歩いて通える小型食品スーパー。近くにスーパーがない買い物過疎地などを対象に、北海道では札幌市内3店舗、北見市、勇払郡安平町早来、斜里郡清里町に出店している。全日食から商品供給を受けて営業していた全日食ボランタリーチェーン店が後継者難や売り上げ不振で閉店した跡に居抜きで出店したり、農協系スーパーの跡など地域の買い物需要を支えたりする目的で出店するケースが多い。
人口の少ない地域では、小型の食品スーパーでも苦戦するのが常識。日販30万以下は存続のボーダーラインとされている。全日食は、加工食品や生鮮食品、惣菜類を恵庭市の全日食北海道支社内にあるセンターで仕分け、製造。そこから各店舗に配送することで店舗運営コストを下げ、持続可能な運営モデルを構築中。
今回の「シティマーケット三川店」は、JR室蘭線三川駅に近い国道234号線沿いで店舗面積は約90坪。全日食の地方小型スーパーモデルが軌道に乗るかどうか注目される。