【動画】「カテプリ」16日グランドオープン 新さっぽろ商業施設40周年控えてリボーン

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 札幌副都心の核となるJR新札幌駅、地下鉄新さっぽろ駅に直結した新さっぽろ商業施設が大きく生まれ変わった。16日、昨年までダイエーが運営していたショッピングセンター「カテプリ」がイオンモールによって大改装されてグランドオープン、11月に先行リニューアルオープンしていた「サンピアザ」、「デュオ」、「イオン新さっぽろ店」とともに新しいマチの顔としてリボーンされた。※オープニングセレモニーなどの映像はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください

IMG_0750(写真は、16日に行われたテープカット。左からイオン北海道・星野三郎社長、イオンモール・吉田昭夫社長、札幌市・秋元克広市長、買い物客代表、札幌副都心開発公社・髙橋稔社長)
IMG_0785{写真は、カテプリ地下2階の道内最大級1000席のフードコート}

 新さっぽろの商業施設は札幌市の第3セクター、札幌副都心開発公社が運営する専門店街の「サンピアザ」、「デュオ」、イオン北海道が運営する「イオン新さっぽろ店」、イオンモールが運営する「カテプリ」(イオン北海道から転貸)の4施設からなる。施設の所有者はいずれも札幌副都心開発公社。

 これら商業施設は1977年に建設され、札幌副都心の顔として整備されたが、核店舗になったダイエーが90年代以降に不振に陥り、改装投資よりも家賃交渉を優先する経営状態で、活性化にはなかなか手が付けられなかった。また当初から4つの商業施設に統一感が乏しくSC(ショッピングセンター)の総合力が発揮できていなかった。さらにJR線と地下鉄駅が交差するように乗り入れているため地下と地上の動線が統一されておらず、「自分がどこにいるのか分かりづらい商業施設」(住民の1人)とされていた。
 
 昨年9月にイオン北海道が道内ダイエー事業を承継したことに加え、「カテプリ」(2002年まではプランタン新さっぽろの名称)がイオン北海道からイオンモールに転貸されることになったことから、札幌副都心開発公社、イオン北海道、イオンモールの3社による開業以来の大活性化を実施することにした。

 活性化の主眼になったのは、SC全体の回遊性を高めるためのフロアゾーニングの統一と共用部分の一体整備。例えばフロアゾーニングでは、地下1階と地下2階を食のフロアとして「サンピアザ」、「イオン新さっぽろ」、「カテプリ」の3館で統一。カテプリ地下1階は「プリチカDELI」として食物販を、地下2階には約1000席の道内最大級のフードコートにしている。
 
 一連の活性化投資は、札幌副都心開発公社だけでも耐震補強工事やテナントリニューアルに30億円を投じた。イオン北海道とイオンモールは投資額を非公表としているが、3社で50億円以上の投資になった模様。一連のリボーンによって4施設全体の売上高を現在の240億円から300億円に増やし、全体の来館者数1400万人から1750万人に伸ばしたい意向。
 
 16日、アークシティホテルで会見した札幌副都心開発公社の高橋稔社長は、「来年6月の開業40年を前に3社連携して新しいライフスタイルに沿った施設に生まれ変わった。単なるリニューアルではなく、生まれ変わるという意味でリボーンと位置付けている。隣接する市営団地跡の再開発も2020年に具体化する予定で、今回のリボーンを都市機能強化のための新たなスタートにしたい」と話した。
 イオンモールの吉田昭夫社長は、「当社にとって旭川駅前に続く道内2つ目の施設になる。食を中心とした日常性を重視して改装した。駅前の商業施設には古くなって活性化が必要なところも多い。カテプリはそのモデルケースになる」と述べた。また、イオン北海道の星野三郎社長は、「承継したダイエー店舗を活性化してきたが、新さっぽろ店はその集大成。3社連携して地域の皆様に愛される施設にしていきたい」と語った。
 カテプリは今回のリボーンで地下2階から地上2階までをオープンさせたが、残る3階は来春に活性化工事が完了する。「コト消費をコンセプトに、遊びの部分を取り入れたアミューズメント施設にする予定」(吉田社長)としている。
IMG_0817(写真は、会見後に握手する3社の社長。左から星野氏、高橋氏、吉田氏)

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