マックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)は、下期から店舗の「ワンデイ改装」を強化する。休業日を1日だけにしたミニ活性化で、既にディスカウント(DS)業態の「ザ・ビッグ」で2店舗のワンデイ改装を実施、扱い品目を増やしたりセルフレジの導入などを行った。これまでは大掛かりな改装を中心に店舗活性化を進めてきたが、今後はミニ活性化で売場の坪効率を高める。(写真は、ワンデイ改装を終えたザ・ビッグ西岡店)
マックスバリュ北海道は、既存店舗の大型改装を3年程前から実施してきた。2015年2月期には14店舗、16年2月期には8店舗の活性化を行い、店舗売上高のアップに繋がる好循環があった。
17年2月期に入ってからも8月末までの上期だけで10店舗の大型改装を行った。こうした大型改装は、什器、冷機の入れ替えなど億単位の資金が必要でこうした負担を織り込み済みとはいえ、3~5月は純損失、中間期も純損失が見込まれている。
このため、下期からは大型改装のペースを絞り込み、1日だけの休業で改装するワンデイ改装の件数を増やす。既に「ザ・ビッグ石山店」(札幌市南区)でリカー(酒)コーナーの拡大などを行って9月3日にオープン、「ザ・ビッグ西岡店」(同市豊平区)ではドラッグコーナーの営業を終了して家庭用品や加工食品、リカーを拡大、同月17日にオープンさせている。ザ・ビッグ店舗への導入が始まっているセルフレジ(支払いセルフレジ)も投入した。
同社が、大型改装中心からミニ改装中心に切り替える背景の一つに、消費の変調がある。今年に入ってから潮目が変わったとされる個人消費だが、今のところ堅調に推移している。ただ、消費の底堅さには懸念があり先行き不透明。このため、「ザ・ビッグ」、「マックスバリュ」ともワンデイ改装にシフトして投資負担を抑えながら売場の坪効率を高める。