マックスバリュ北海道は、食品スーパーの出店が相次ぎ激安化が進行している釧路市で同社の低価格業態である「ザ・ビッグ」を8月6日にオープンさせる。釧路市の「マックスバリュ川北店」を改装するもので、「ザ・ビッグ」の出現によって釧路市の食品スーパー戦争は一段と深耕するものと見られる。同社が道央圏以外で激安店の「ザ・ビッグ」を出店するのは初めてとなる。(写真はマックスバリュ北海道の山尾啓一社長)
 
  釧路市内では、新規出店が相次いでいる。4月にはアークスグループの福原が「ビッグハウス旭町店」をオープンしたほか、5月にコープさっぽろが店舗のスクラップ&ビルドで「新橋大通店」、6月にはディスカウント全国大手のトライアルカンパニーが「トライアル益浦店」(1日)、「同別保店」(釧路町別保、15日)をそれぞれオープンさせている。
 
 マックスバリュ北海道は、釧路市内で「春採店」、「川北店」、「文苑店」の3店を展開しているが、今回「川北店」を7月31日で一時閉店し、店内レイアウト変更や看板の架け替え作業を行って8月6日から同社のディスカウント業態である「ザ・ビッグ」に変更して営業する。
 
 川北店は2004年11月に開業し今年で7年目。ツルハやダイソーなどが同一敷地内に集積するショツピングセンター(SC)の核店舗で建屋面積は約2200㎡。
 
「ザ・ビッグ川北店」に変更後も店舗面積は変わらないが、什器類を変更したりSKU(在庫保管単位)を6~8000程度に絞って生鮮食品などを毎日低価格で提供できるようにする。
 
 マックスバリュ北海道は、昨年初めから既存店舗を「ザ・ビッグ」業態へ変更する「リフレッシュD」と呼ばれる店舗活性化策を進めている。
 
 今年に入ってからは「モエレ店」、「石山店」、「白石中央店」(いずれも札幌市内)を「ザ・ビッグ」に変更した。
 
 札幌市以外では岩見沢市と江別市で「ザ・ビッグ」を展開しているが、今回初めて道央圏以外に進出することになった。「川北店」で9店舗目になる。
 
 流通関係者によると、「人口が減少する釧路市・釧路町の商圏に新たに3店が出店するなど、釧路の食品スーパー市場は、価格戦争が常態化している旭川と同様の市場になってきた。『ザ・ビッグ』の出店は、“釧路の旭川化”を加速するだろう」と語っている。


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