客数伸び悩み 北海道本社SM3社の7月売上高

流通

 札幌に本社を置く食品スーパー(SM)3社の7月度売上高前年比が出揃った。昨年の7月よりも土曜・日曜が1回ずつ多い日取りの関係もあって各社とも既存店で前年7月よりも上回った。IMG_4335(写真は、7月15日にオープンしたアークスグループのユニバース福地店=青森県三戸郡南部町。アークス提供)

 アークスの7月は、既存店が対前年同月比101・7%、新店を含めた全店ベースは同102・9%になった。6月に続いて2ヵ月連続で既存店、全店ともに前年より上回った。
 客数は、既存店が同99・5%、全店が100・7%で、土日が前年よりも多かったが、客数増加率はそれほどでもなかった。既存店の客数前年割れは3ヵ月連続になった。
 客単価は、既存店が同102・2%、全店は同102・1%だった。アークスグループの食品スーパー総店舗数は342店舗。
 
 マックスバリュ北海道の7月は、既存店が同104・0%、全店が同121・3%になった。部門別の消費トレンドに大きな変化はなく巡航速度での成長を続けている。同社は、客数を公表していないがほぼ前年並みの様子。
 全店ベースの伸びは、昨年承継したダイエー店舗といちまる店舗の売上げがオンされているためだが、ダイエー承継店舗は前年より売上げを伸ばしており、いちまる店舗は水面下。「いちまるは8月には前年を超えるだろう」(広報)という。
 
 北雄ラッキーの7月は、既存店が同103・6%、全店が100・7%。全店ベース伸び率が既存店ベース伸び率より低いのは、衣料専門店や食品スーパー2店舗を閉店したため。一方、居抜きの新規出店もあったため全体で前年並みを確保した。衣料部門は天候が前年より悪かったこともあり苦戦した。全店ベースの客数は同96・5%、客単価は同104・4%だった。
 
 昨年は地方自治体などが発行したプレミアム商品券が消費を下支えしたが、今年はその反動として消費マインドの微妙な変化をもたらしているという指摘があった。昨年より土日の回数が多かったものの客数が各社ともそれほど伸びていないのはそのためで、来店頻度に影響しているようだ。
 政府は28兆円経済対策を打ち出し、低所得者に1万5000円の現金給付をすることも決めているが8月以降の消費にどう影響してくるか。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER