昨年、1ヵ月で30万食を売り上げたセコマ(本社・札幌市中央区)の「さんま蒲焼重」が、今年も土用の丑の日に合わせて季節限定販売される。今年は40万食を売り切る予定で、「ウナギからさんまへ」――土用の丑の日に北海道の新しい食文化が全国に広まりそうだ。(写真は、さんま蒲焼重のイメージ写真)
セコマが、北海道根室市にある花咲港で水揚げされた「さんま」を土用の丑の日に合わせて「さんま蒲焼重」として発売したのは2012年。ウナギの価格が高騰、庶民が手を出しにくくなったことに対応して考案された。
蒲焼はタレが重要で、同社はさんまを焼きあげるときにつける濃厚な「焼きダレ」をグループ会社で考案、さらに食べる直前にかける「かけダレ」も醤油の香りとキレが出るように工夫、ごはんとの相性もピッタリにした。
12年から季節限定で店内調理ホットシェフのあるセイコーマート店舗で販売してきたが、一昨年は20万食、昨年は30万食と毎年売れ行きが伸びて今年は40万食を計画している。
セコマグループの北嶺(本社・根室市)でさんまをセリで調達して三枚おろしにして、北源(同・小樽市)がタレを製造、セイコーフレッシュフーズ(同・札幌市白石区)が店舗に具材を運ぶグループ一貫体制を敷いている。
価格は税込み490円。ホットシェフのあるセイコーマート店舗(北海道786店舗、関東61店舗)で既に予約受付を開始、7月25日まで受け付け、土用の丑の日に合わせて29日(金)と30日(土)に店頭で渡す。店舗での販売は7月12日から。
なお、この「さんま蒲焼重」は、北海道が進める道産食品をもっと愛用しようという愛食運動の一環としても位置付ける。
「ウナギからさんま」の土用の丑の日を彩る新しい食文化が北海道から全国に広がっていきそうだ。