サッポロドラッグストアー(本社・札幌市北区)は2日、店舗名やプライベート(PB)商品などをリブランディング、「サツドラ」に統一すると発表した。ブランディングデザインの第一人者、西澤明洋氏(エイトブランディングデザイン代表)と3年間かけて準備してきたもので、ドラッグストア業界の中で差異化を進め消費者のロイヤルティ(愛着)を高めてもらう。IMG_5115(写真は、ブランドコンセプトを示す富山浩樹社長=左と新ロゴマークを示す西澤明洋代表)
IMG_5126(写真は、誕生祭の決起大会で拳を上げる富山社長)

 サッポロドラッグストアーは、44年前にスーパーの一角に15坪の薬局として現会長の富山睦浩氏が創業したころから、「ドラッグストア」の名称を使用。当時、ドラッグストアという名称は一般的ではなく、チラシに「ドラッグストア」の解説を入れたほどだったという。
 その後、小売りの一つの業種として知れ渡るようになったが、同社の企業名が一定の役割を果たしたことは確か。こうした創業当初から、顧客に店舗や商品の特徴を伝えるブランディング能力が高かった同社は、今回、ドラッグストア業界での差異化を鮮明にして「個」として顧客ロイヤルティへ高めてもらうため、リブランディングを決めた。
 
 ブランドのコンセプトは、『北海道の「いつも」を楽しく』でロゴマークは創業以来のCI(コーポレートアイデンティティ)カラーであるブルー地に親しみやすい書体で「サツドラ」と記し、小さく英語名も併記。薬を示すプラスも二つ組み入れた。プラスの一つは若草色で、楽しさと北海道の大地をイメージしているという。
 
 同社は、「サツドラ」ブランドをすでに4月以降に出店した店舗に採用しており、今後の新店は「サツドラ」に統一、既存店も2~3年のうちに看板をかけ替える。また、PBブランドも従来の「クレアーレ」から「サツドラ」に順次切り替える。切り替えの第一弾として、同社PBの中で最大の販売数量がある「超炭酸水」と「ソフトティッシュ」に新ロゴを取り入れた。「クレアーレ」は約500SKUあるためデザイン変更も加えてスムースに切り替えていく。
 
 富山浩樹社長は、「3年前に西澤さんの著書を読んでぜひ一緒にブランドを作りたいと取り組んできた。リブランディングで地域の日常の暮らしを『楽しく』豊かにする役割を一層強化したい」と話した。
 
 同社は、毎年6月10日ころから7月末まで創業祭を実施しているが、今年はリブランディングにちなみ誕生祭と名称を変えた。この日は店長など約200人が札幌市豊平区の「プレミアホテルTSUBAKI」に集まり決起大会も開き、富山社長は壇上でリブランディング元年を盛り上げようと拳を突き上げていた。
 なお、同社は下期が始まる8月16日から持ち株会社に移行し社名も「サツドラホールディングス」に変更する。



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