ホクノー野地ジュニアとセイコーマート赤尾ジュニアの知られざる関係

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札幌市の厚別区内で食品スーパー6店舗を運営、年商約47億円を売り上げているホクノースーパーは、厚別5条店を建て替えることを決めた。店舗の老朽化が進んでいるためで、年明けにも店舗の解体作業に入り、スクラップ・アンド・ビルドで新店舗に建て替える。


同社は当初、秋口には建て替え工事に入る考えだったが、新札幌ホクノービルのテナント撤退に伴って資金計画を見直したため年明けにずれ込むことになった。
厚別5条店は、店舗面積が約100坪弱の小型スーパーだが、新店舗はスーパーとコンビニの中間タイプの業態を目指す方針。
同社は道内コンビニ大手のセイコーマートとのつながりがあるため、新店舗ではセイコーマートのRB(リテールブランド)商品も導入したい考え。ただ、ホクノースーパーは道内の共同仕入れ会社、北海道シジシーに加盟しているため、こちらのPB(プライベートブランド)商品も扱っており調整が必要になりそう。
ホクノースーパーとセイコーマートの結びつきは、スーパー事業を始めたホクノーの野地武会長とセイコーマートの赤尾昭彦会長との関係から始まっている。ホクノーは昭和30年代に馬鈴薯の集荷・販売を手がけており、米軍の指定納入業者になっていたが、ある日野地さんが運転していたトラックが、信号待ちをしていた車に追突。追突された車を運転していたのが赤尾さんだった。幸い、大した事故にならなかったが、そこから2人の親交が始まった。
赤尾さんは、野地さんに連れられて米軍の施設を見学するなどその後、コンビニ事業を軌道に乗せるヒントを掴んだと見られる。また、野地さんも赤尾さんの助言を元にスーパーを始めるなど追突事故が縁でその後の人生にそれぞれ影響しあった仲なのである。
ホクノー、セイコーマート共に代替わりしており、ホクノーは野地さんの長男、秀一さんが社長に。セイコーマートは赤尾さんの長男、洋昭さんが常務になっている。野地秀一さんは東京理科大卒で拓銀を経てホクノーに入り現在41歳。赤尾洋昭さんは一橋大卒でマツダを経てセイコーマート入りし現在33歳。
2人は、北洋銀行の次世代経営塾のメンバーで面識がある。
父親同士が互いに影響しあったように、息子同士も同じ流通事業に身を置く経営陣として交流が深まれば、新たな流通モデルが生まれてくるかもしれない。
建て替えで新しくなるホクノースーパー厚別5条店は、その点でも注目される。
(写真は、ホクノースーパーの野地秀一社長)

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