食品スーパーのディスカウント競争がさらに熾烈になってきた。一般的なディスカウント店よりも更に値段を下げるハードディスカウント店が相次いで登場している。
札幌市豊平区西岡に10月30日にオープンした「ザ・ビッグ西岡店」もハードディスカウントを前面にアピールした店舗。この店舗の周辺には、ラルズマートが2店舗、北雄ラッキーが1店舗、またイオン北海道の西岡ショッピングセンターもすぐ近くにある。今後、各店舗ともに「ザ・ビッグ」に負けない価格を打ち出してくると見られ、西岡地域一体がディスカウント地帯になりそうだ。
「ザ・ビッグ」は、イオングループのマックスバリュ北海道が展開するディスカウント業態の店舗。「エブリデー・ロー・プライス」を基本コンセプトにして生鮮食料品や生活必需品を値打ち価格で提供するもので、「買えば買うほど安さがわかるお店」として今年2月6日に1号店として開店した平岸店以降、西岡店が5店目。
ザ・ビッグ西岡店のチラシを見ると、30日限りで北海道産のたまねぎ、じゃがいも、にんじんがいずれも一つ9円、国産若どりもも肉100g当たり55円、北海道産豚肉ばらかたまり100g当たり65円、サツラクのまきばの恵み低脂肪牛乳1000ml95円、惣菜コーナーではコロッケ各種が1個35円などとなっている。さらにこの日は5%引き。
「ザ・ビッグ」は、2月の平岸店、4月の岩見沢店、6月の栄町店、8月の江別店、そして10月の西岡店となぜか偶数月の出店が続いている。
マックスバリュ北海道の山尾啓一社長は、「ザ・ビッグの業態変更は、今年はこれで終わり」と言うが偶数月の出店の流れからみると年末の書き入れ時にザ・ビッグへ転換するマックスバリュ店舗が出てくると考えられる。
業界事情通によると、「ザ・ビッグは札幌の真ん中と東、北は押さえているから考えられるのは西と南。この方面のマックスバリュ店舗がザ・ビッグに切り替わる可能性は高い」と言う。
(写真はザ・ビッグ西岡店の外観と店内)