アークスグループのラルズは、9月10日にビッグハウスエクストラ店をリニューアルオープンした。同店は、2002年の開業。オープン以来ラルズで最も売上げの多い店舗だが、既に6年が経過したため商品構成などを見直し、ナンバー1店舗の地位をより強固にしていく。収益店舗だけに閉店期間はわずか3日間というスピードリニューアルだった。


エクストラ店は、札幌市豊平区のミュンヘン大橋に近接した立地。近くには競合する食品スーパーがなく、まさに同社のドル箱店舗としてオープン以来収益に貢献してきた。
北区の太平店からスタートしたビッグハウスは一物三価が特徴で、多く買えば買うほど同じ商品でも安くなる。太平店を実験店舗と位置づければ、エクストラ店はその完成形とも言える店作りで、ビッグハウスの集大成が店内に具現化されている。
オープン以来好調なエクストラ店に敢えて自店競合するように建設したのが、06年のスーパーアークス一号店となる菊水店だった。スーパーアークスは、ビッグハウスをさらに進化させてお客のニーズに細かく対応できるようにしたのが店舗コンセプト。
当時、横山清アークス社長は、「スーパーアークス菊水店とビッグハウスエクストラ店は、カニバリゼーション(共食い現象)の状態に置くことによって切磋琢磨する」と自店競合の効果を語っていた。
今回リニューアルしたビッグハウスエクストラ店について、ラルズの齋藤弘社長はこう言う。
「店舗のレイアウトは殆ど変えていない。オペレーションや接客などを中心にリニューアルを図った。いわば、心と身体のリニューアルです」
エクストラ店を『ビッグハウス』から『スーパーアークス』に変更するのではないかという業界内の噂もあったが、ビッグハウスとして継続することになった。
それでも、8000アイテムのSKU(在庫保管単位)から増やして、スーパーアークスに近づけている。例えば、家庭でパンを焼く消費者のために強力粉のカテゴリーを増やしたりしている。商品棚も増強した。
リニューアルオープンは午前9時開店だったが、開店時には駐車場もほぼ満杯。レジ15台はフル稼働状態で、レジ待ちのお客はどのレジにも20人以上が並んだ。
斉藤社長は、「この勢いが続いて欲しいですね。ビッグハウスはこれまで2~3店のリニューアルをしているが、リニューアルオープン日にはこれほどメーカーや問屋の関係者が顔を出したことはない。それだけ、エクストラ店にメーカーや問屋も期待しているということでしょう」と述べていた。
(写真はリニューアルオープンしたビッグハウスエクストラ店とお客で大混雑する店内)

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