コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は5日、札幌市中央区の札幌市教育文化会館大ホールで第50回通常総代会を開催、道内各地区の代議員約400人が出席した。2014年度決算や15年度予算など5つの議案が提案され賛成多数で承認可決された。IMG_5669(写真は、5日開催された第50回通常総代会)

 14年度(13年3月21日~14年3月20日)の事業高は2583億円、経常剰余は35億円になり、前期比2・3%の減収、18・2%の減益になった。店舗事業は消費増税と電料金値上げの影響によるマインド減退で低迷、またディスカウンターのトライアルカンパニー(本社・福岡市)が新規7店舗を出店するなどしたため影響が出て前期比1・6%減。宅配事業も商品供給こそ前年を超えたものの灯油販売が低下、全体では同2・1%減になった。
 
 当期剰余金は、店舗や建物の評価損などで特別損失を22億円、法人税等で8億円をそれぞれ計上、結果6億円となって前期より半減した。この剰余金は損失金返済に充当し未処理損失金は188億円に減った。
 
 通常総代会に先立ち、3月23日から4月8日まで11会場で地区別総代会を開催、その中で寄せられた120件の質問についての回答を冊子にまとめ、大見英明理事長は1件、1件について丁寧に回答した。
 
 15年度は、設立50周年を迎えることから感謝の集いなど周年企画が多数企画されている。事業については、7月に江別市に新工場が完成、既存の石狩工場から大豆、水物ラインを移設して稼動を始める。石狩工場は惣菜工場として増強、ベーカリーラインも広げる。また、閉鎖店舗はていね店(札幌市手稲区)1店で新規出店は計画していない。
 
 この結果、予想事業高は2615億円(14年度比1・2%増)、経常剰余38億円(同8・3%増)と増収増益を目指す。ただ、「未だ再編途上にあることを再認識して増資活動を積極的に行い、出資金増強を図るとともに子会社の統廃合等を進め健全な財務体質づくりに努めていく」(コープさっぽろ)としている。
 
 中島則裕専務理事は、閉会挨拶で7月18日から50周年企画の一環としてチ・カ・ホで開催される100歳超えの人たちの写真展に触れ、「組合員10人もモデルとして登場した。コープさっぽろは年齢を重ねた地域の人々が元気で自立して暮らす環境作りを支援していく。組合員の思いを現実の形にしてさらに貢献度を高めていきたい」とコープさっぽろの思いと決意を語っていた。
IMG_5696(写真は閉会挨拶でコープさっぽろの思いと決意を語った中島則裕専務理事)


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