札幌市とイオン北海道が消火用水の供給協力、震災時の消火に市内8店舗の貯水を利用

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 札幌市とイオン北海道(本社・札幌市白石区)は11日、大規模災害時の消火用水等の供給協力に関する協定を締結した。市役所10階市長会議室で上田文雄市長と星野三郎イオン北海道社長が協定書に署名、イオン北海道の市内8つの大型店舗に貯水している水を使って延焼防止などに市の消防局と協力する体制が整った。IMG_3468
 
 札幌市とイオン北海道は、2009年に「まちづくりパートナー協定」を締結しており、今回の大規模災害時の消火用水供給協力もこの取り組みの一環。
 
 イオン北海道が展開する市内8店舗には消火用水が貯水されており、例えばイオンモール札幌平岡店では床面積が2万㎡を超えるため40tの貯水槽が4つ、合計160tが備えられている。この量は、水を満載した消防車80台分にあたる。
 
 協定締結によって、延焼防止のために大量の消火用水が必要になったり、付近の消火栓が使えなくなって消火用水が不足したりする場合に市消防局の要請に基づきイオン北海道は消火用水を供給するなど協力活動を行う。
 
 協定書に署名後、上田市長は「災害は防ぐことができなくても広がらないように減災に持っていくことは可能。そのためには官民でできることをやることが大切。イオン北海道は市内に8店舗の大型店があり、いざと言う時に用水を使わせていただき地域防災で協力できることになったのを嬉しく思う。他の企業にもこうした連携協力を是非お願いしたい」と述べた。
 また、星野社長は、「2つの大きな震災を経験してイオンにも自主防災規定がある。今回の市との協定は市が進める災害に強いマチづくりに協力するもので企業市民の社会的責任でもある。街中にある大きな店舗を活かして強いマチづくりの一助になりたい」と語った。
 
 なお、市は同様の消火用水供給協定を北海道コカ・コーラボトリングと締結しており、コンクリートミキサー車を活用した消火用数の搬送では札幌生コンクリート協同組合と協定を結んでいる。

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