東証ジャスダック上場の北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)は、20日の取締役会で川端敏社長(62)が代表権のある副会長に退き、桐生宇優(ひろまさ)取締役(49)が社長に昇格するトップ人事を決めた。新しい決算期に入る3月1日付で就任する。150210_049_1024(写真は、3月1日付で社長に昇格する桐生宇優取締役)
 
 桐生宇優氏は、創業者で会長の桐生泰夫氏(77)の長男。昭和40年12月20日生まれで同63年3月千葉工業大卒、同年4月山一證券入社。平成4年1月に北雄ラッキー入社、同19年5月取締役販売部長、同21年9月常務営業本部長、同25年5月に役付役員制の廃止で取締役専務執行役員管理本部長兼総務部長に就いていた。
 
 副会長に就任する川端氏は、昭和51年4月入社。取締役、常務、専務を経て平成21年9月に社長に就任、在任期間5年半で退く。
 
 社長交代の理由は、「経営環境の変化に迅速に対応するため、経営体制の活性化、強化を目的とするため」(広報)としている。ただ、同社の第3四半期は競争激化により純利益段階では赤字。創業者の長男がトップに就くことで社内体制を再構築する狙いがあるようだ。
 
 その他の役員人事も同日の取締役会で決定、山川浩文取締役執行役員がグロサリー部長から管理本部長に管掌を変更、猿渡浩一執行役員が管理本部人事部長から同本部総務部長に異動する。また、齋藤礼二営業本部グロサリー部チーフバイヤーが同本部グロサリー部長に昇格する。
 
 なお、桐生宇優氏は、マックスバリュ北海道の出戸信成社長と札幌西陵高校の同期生で親交がある。また、北雄ラッキーは、食品スーパーの共同仕入れ会社、北海道CGCに加入しておりアークスグループ各社とも関係は深いものの地方独立型スーパーとして展開している。今回のトップ交代がアークスグループとの距離を縮めることになるのか、離すことになるのか、業界は注目している。


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