2014年、道内に相次いで7店舗の新店を出店したトライアルカンパニー(本社・福岡市東区)。最初の新店となった「苫小牧東店」のオープンからおよそ7ヵ月、最後の新店となった「釧路川端店」から3ヵ月強、7店の強弱が徐々に明らかになってきた。IMG_2135(写真は、昨年のトライアルの新店ラッシュのラスト店舗になったスーパーセンタートライアル釧路川端店)
 
 昨年、道内の食品スーパー業界にデフレの波をもたらしたのがトライアルカンパニーだった。円安に伴うNB商品の値上げなどもあって、低価格競争に歯止めがかかるかと思われた矢先に登場したディスカウントストア(DS)の「スーパーセンタートライアル」。
 
 消費増税後の節約志向の風を受けながら一挙7店の新店は華々しく各地でオープンしていった。トライアルの新店は、平均すると3500㎡程度で食品、ドラッグ、日用雑貨などをコンパクトに取り込んだ小型スーパーセンター(Suc)といったフロアの構成だ。地域の消費者を低価格で引き込みワンストップで買い物需要を喚起するMD(マーチャンダイジング=商品政策)。新店はすべて同じ外観で店舗の特徴らしきものは特にない。
 
 それぞれの開店日は、7月24日「苫小牧東店」(苫小牧市)、同月29日「千歳清流店」(千歳市)、8月27日「登別栄町店」(登別市)、9月23日「手稲星置店」(札幌市手稲区)、10月1日「岩見沢店」(岩見沢市)、同月15日「北見中ノ島店」(北見市)、22日「釧路川端店」(釧路市)でトライアルの道内店舗数は16店舗から23店舗になった。
 
 新店オープンから3~7ヵ月を経て、当初のオープン景気は収まり、いよいよ新店の実力が試される時期に入ってきた。道内の業界関係者の話を取りまとめてもみると、トライアル7店舗には早くも強い店と弱い店の二極化が見られるという。強い店は、「北見中ノ島店」、「手稲星置店」で弱い店は「岩見沢店」、他の4店舗は平均点というのが業界関係者の見方。とりわけ、北見地域ではこれまでDS業態の食品スーパーがなかったため既存のライバル店はかなり苦戦を強いられているという。一方、岩見沢市内は食品スーパーが飽和状態だったためDS業態の新店でもなかなか浸透しない悩みがあるようだ。
 
 トライアルの新店7店舗は地域によって強弱がハッキリしてきた。これからどんな修正が行われ地域密着路線をさら高めていくのか、トライアルの本当の力はこれから出てくるのではないか。



5人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。