コープさっぽろ大見英明理事長が語った「2015年はこうする」②

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 コープさっぽろの大見英明理事長が9日の生協会新春学習会で、取引先など約1500人を前に昨年の振り返りと2015年に向き合うコープさっぽろの方針などを話したが10日付リアルエコノミーに続いて今日はその後編を掲載する。大見理事長は、店舗の現場力に一層磨きをかけていくことを繰り返した。(写真は、生協会新春学習会で50周年に向けて経営方針を発表する大見英明理事長)IMG_2289
 
 コンビニエンスストアやドラッグストアが食品スーパーと競合する中にあって、食品スーパーはその強みをどう発揮していくかがあらためて問われているが、大見理事長は食品スーパーの強みを「生鮮」と「惣菜」にあると強調、いわゆるウェットフーズラインにさらに磨き掛けていくことが重要だという認識を示した。
 
 コープさっぽろは、1998年の経営危機以来、「おいしいお店」を目標に掲げて食品スーパーの地域一番店を目指してきた経緯がある。大見理事長は、「こうした路線によって11年間に及ぶ既存店成長を続け一昨年も2・7%成長を実現した。しかし、昨年は後半からトライアルの出店などが重なり特に10月から競争環境はより激しくなって3%ほど前年より売上高が下がった」と説明。
 
 そのうえで、こう語った。「コープさっぽろは、“ハレの日”に強い店だが、年明け以降は価格競争力を含めて“普段に強い店”を付加して乗り越えていきたい。その手段として生鮮ラインの強化が必要で核商品の売場にさらに磨きをかけるため現場場の力として営業力特化を進めていく」と決意表明を行った。
 
 また、4月からは、これまで別々だった店舗と宅配のポイントを統合して使えるようにして相乗効果を追求する考えも示した。
 
 コープさっぽろは今年が創立50周年になるが、「1965年7月18日に札幌市東区の北園小学校で設立総会が行われ10月1日に大学村店と桑園店(いずれも現在は閉店)をオープンしたのが始まり。50周年は転換点だと認識している。もう一度組合員に感謝して向き合う1年にする。50周年を祝う盛大なパーティーなどは一切しない。粛々と組合員を対象に小規模な感謝の集いを各地で行い組合員や41万人の共済加入者に感謝の意を伝えたい」と語った。
 
 取引先などの協力を得て50周年協賛記念商品も販売するとして、専用ロゴマークを紹介、7月の創立記念日、10月の創業記念日に向けて生協会加入のメーカーや卸の各社に対応を要請した。最後に大見理事長はこう締めくくった。「2015年は厳しい年になる。コープさっぽろはこれまでも幾多の試練を乗り越えてきた。50周年の大きな転換点に元気良く臨んで乗り越えていきた。
(写真は、新春学習会で明らかにされたコープさっぽろ50周年の商品ロゴマーク)
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