ホクノー「中央店」(札幌市厚別区)リニューアルオープン、高齢化対応のモデル店として機能進化

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IMG_1764 大規模なリニューアルのため一時閉店していたホクノー(本社・札幌市厚別区)の「中央店」(もみじ台北7丁目)が、5日午前9時に1ヵ月半ぶりにオープンした。冷え込みの厳しい中、周辺のもみじ台団地などから集まった買い物客が行列を作り、開店と同時に店内に一斉になだれ込んだ。中央店リニューアルはほぼ四半世紀ぶり。(写真は、リニューアルした中央店の開店を待つ買い物客=2014年12月5日午前9時前)
 
「中央店」は、札幌市による市営もみじ台団地の造成に合わせて1976年に開業したもみじ台ショッピングセンター(SC)の1階に核店舗としてオープンした。建物は築後38年が経過しており、一歩建物内に入ると昭和の懐かしい雰囲気が漂う飲食店やパチンコ店などが並ぶ。高度成長期に相次いで開発されたニュータウンの真ん中に作られたSCという面影が現在も息づいている空間だ。
 
「中央店」は、開店当初からもみじ台団地に住む約2万6000人の暮らしを支えるスーパーとして営業してきたが、団地人口の減少や高齢化に伴い消費志向が変化、このほど四半世紀ぶり大規模リニューアルに踏み切った。冷凍・冷蔵ケースや什器、店舗照明、内装を一新、床下の配管類も取り換えたほか、品揃えもシニア層シフトを鮮明に打ち出すことにした。
 
 周辺の団地人口は現在、約1万6000人で減少傾向をたどり、65歳以上の高齢化率は40%にも達している。さらに人口減と高齢化率のアップが年々進むことは確実で、「中央店」は食品スーパーの近未来のあり方を示すモデル店舗にも位置づけられる。
 
 リニューアルした店内は、明るくて清潔感に溢れ通路幅も広くゆったりと買い物ができ、高齢者に優しい印象だ。野地秀一社長は、「単身の高齢者が自立して暮らせることを応援する店舗でありたい」と語っている。
 昭和の香りがするもみじ台SCの中で、ここだけは平成の先端スーパーの趣を醸し出しており、地域の食生活を支えるインフラとして役割は一層高まりそうだ。 IMG_1771(店内は一新されゆったりと買い物ができる開放感がある=写真)

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