イオン北海道(本社・札幌市)の2014年8月中間決算は、食品部門が堅調に伸びたものの衣料、住居余暇が前年中間期を割り込み全体で0・9%の増収、9・2%の営業減益だった。消費増税後に回復しない個人消費や電気料金の再引き上げを前に低迷から脱却できていない状況が業績に反映した。(写真は、イオン登別店)
全体の売上高は778億400万円で前年中間期比0・9%増加したが、営業利益は9・2%減の36億300万円、経常利益は12・2%減の33億5300万円、純利益は18・8%減の18億6500万円だった。売上高営業利益率は4・7%から4・2%に悪化した。
同社は2014年度からの中期経営計画で「圧倒的な地域一番店・企業への挑戦」を4つの挑戦のひとつとしてあげ、差別化の武器として電子マネー「WAON」の利用拡大を図っている。地域WAONとして2011年に発行した「ほっかいどう遺産WAON」は累計16万枚で89種類ある全国の地域WAONの中で最大。こうしたWAON利用金額は前年比110・9%と伸長、WAON利用率は42・0%と前年を3・8ポイント上昇した。WAON利用者にとってさらに得になる感謝デーやわくわくデーでの食品売上げは前年比で107・3%、108・5%と食品売上げに貢献している。
部門別売上高は食品が前年中間期比3・5%増の433億2500万円で構成比は55・7%と前年中間期より1・4ポイント上昇。小型スーパー「まいばすけっと」は8月末現在で24店舗、既存7店舗の客数は前年中間期より11・3%の増加、売上高も14・7%増えた。
衣料部門は2・7%減の166億100万円、住居余暇部門も1・7%減、161億9800万円だった。
なお、全体の客数は98・9%、客単価は101・2%、販売点数は99・2%。プラベートブランドであるトップバリュ商品の売上高は、衣料が24億6500万円(前年中間期比94・7%)、食品が55億9800万円(同101・6%)、住居余暇が14億7800万円(同108・3%)になっている。