コープさっぽろがPB「日生協コープ商品」売れ筋300品目を3%値下げ、増税前水準に戻し値ごろ感を訴求

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IMG_9215 コープさっぽろ(本部・札幌市)は27日からプライベートブランド(PB)の「日生協コープ商品」のうち一般食品や日用品300品目を値下げして消費増税前の価格に戻す。4月の増税に合わせてPB商品に3%上乗せして販売してきたが、売上げが前年より5~7%落ち込んでいるため3%の増税分を日生協とコープさっぽろで負担し値下げすることにした。(写真は値下げされるコープのPB商品)
 
 食品スーパー各社の価格戦略は、買い物客の購買を左右する。増税後は、買い物に行く頻度を週3回から2回にしたり買い上げ点数を減らすといった生活防衛の姿勢が顕著になり、既存店の多くは前年同月を割り込む売上げになっている。
 
 コープさっぽろの場合、4~7月の累計で一般食品・日用品部門(コメ・酒、生鮮は除く)は前年同期間比で98・2%。ナショナルブランド(NB)商品の多くは、値ごろ感を打ち出すために内容量を減らすなどの量目変更で増税前の価格を据え置くMD(商品政策)を展開しているため落ち込みは殆どないが、日生協のPBであるコープ商品については量目変更をせずそのまま3%分をオンしたため4~7月は前年同期間比で7%の減少になった。ちなみに生鮮は累計で同104・4%と伸びており、生鮮を含めた食品全体では前年同月を超えている。
 
 PBはNBと比べて安さをアピールして売上げのベースを作る役割を果たすが、PB不振でベースそのものが崩れかねない危機感からコープさっぽろはMDを見直しPBを増税前水準の価格に戻すことを決めた。
 
 値下げするのは、PBのうち売れ筋の一般食品や日用品合計300品目とした。例えばキャノーラ油や丸大豆しょうゆなどは税込価格で300円台だったものが200円台になり値ごろ感を出せるようになる。
 
 また、これまで価格表示のPOPでは本体価格と税込の総額価格を併記し本体価格を大きく表示していたが、今回値下げするPB300品目については総額表示を赤色で大きく表示するPOPに変える。このPOP表示は9月末から全商品に適用する。
  
 PB値下げは、当面11月25日までの3ヵ月間とし、このMDの効果を勘案しながら12月商戦に備える。

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