アークス(本社・札幌市)、イオン北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・同)の食品スーパー、総合スーパー3社の2014年4月度の売上高が9日出揃ったが、3社とも消費増税の影響で買い控えが広がり、既存店ベースで前年同月に比べ7~9%の売上げ減になった。ただ、3月と4月の2ヵ月間の合計では前年を上回っているところもあり、ならせばプラス成長が続いているようだ。(写真は、イオン北海道本社)
アークスの既存店売上げは、前年同月比で8・2%減少し91・8%、新店を含めた全店売上げも同7・8%減少して92・2%だった。とりわけ既存店の落ち込みが激しい。消費増税前の駆け込み需要があった今期スタート月の3月は前年を上回り109・6%を記録したものの、前期(2014年2月期)は、既存店売上げが前年同月を割り込んだのは9ヵ月間もあった。
5月以降、既存店売上げの前年超えを実現していくことが成長には欠かせない。東北のユニバース(青森)、ジョイス(盛岡)等に経営資源がシフトしている状況で如何に道内の機関車とされるラルズの「ビッグハウス」店舗でリニューアル投資を実施していくかが鍵になりそう。
客数は既存店と全店で共に96・9%、客単価は既存店95・1%、全店は95・4%。
イオン北海道は、既存店売上げが90・8%、全店が91・6%になった。衣料部門の既存店は87・5%、住居余暇部門の既存店は83・6%で3月の2ケタ増の反動が大きく出た。しかし、食品の既存店は95・4%で80%台の衣料、住居余暇部門より消費増税の影響は少なかった。
食品部門は、コンビニ型小型スーパーの「まいばすけっと」が19店舗になって売上げ増に貢献したが、小型店のために新店の売上げを含めても前年の売上げに3ポイント届かなかった。
北雄ラッキーは既存店売上げが93%だった。全店売上げは、3月から建て替えのため一時閉店した山の手店(札幌市西区)の売上げが減った分を同じく3月に新規オープンした倶知安店(後志管内倶知安町)の売上げでカバーできず92・1%と8%弱減った。コメは前年4月より半減、酒も2割ほど落ち込んでおり、生鮮食品は1~2%の減。
倶知安店は「6年前の岩内店(岩内町)のオープン時よりも好調なスタートだが、想定通りの売上げだった」(北雄ラッキー)。衣料部門は実用衣料中心のため打撃は大きかったようだが、3月と4月の2ヵ月単位でみると、昨年よりもプラスになっており需要は底固いと判断している。