イオン北海道2014年2月期は食品部門が4・8%増と全体を牽引、「営業利益」「経常利益」「純利益」トリプルで過去最高

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DSC_6077 イオン北海道(本社・札幌市)は8日、2014年2月期単独決算を発表した。売上高は前期比2・7%増の1561億5900万円、営業利益は同5・5%増の84億9100万円、経常利益は同7・5%増の82億5700万円、純利益は同65・7%増の50億3600万円となり「営業利益」、「経常利益」、「純利益」がトリプルで過去最高になった。食品部門が同社の好調を牽引している。(写真は、札幌市白石区のイオン北海道本社)
 
 食品部門の売上高は、前期比4・8%増の853億3000万円。前期より約39億円増加、全体売上げ増の41億円の95%を占めるなど食品部門が同社の業績を引っ張っている格好。構成比は54・6%で前期より1ポイント上昇した。
 
 期中に行ったイオン札幌桑園店、イオン札幌発寒店での冷凍食品売場拡大や惣菜量り売りといった活性化リニューアルによって桑園店の食品部門は前期比8・8%増、発寒店の同部門は同5・1%増になった。
 
 食品のうち、日配部門が同7・2%増、畜産部門は同8・1%伸びた。小商圏フォーマットの小型スーパー「まいばすけっと」は今期10店舗を出店、期末で合計17店舗になっている。
 
 衣料品部門は全体で349億8100万円、前期比1%減で構成比は22・4%となり前期より0・6ポイント低下した。内訳は婦人NBブランドが同41・2%と大幅に伸び、チャイルドシートやベビーカーなど大型雑貨の品揃え拡充とゾーニング見直しを行ったベビーグループは同3%と伸びたが、天候不順の影響で全体では前期並みにとどまった。
 
 住居余暇部門は、325億6900万円で同2%増。構成比は20・9%、前期より0・1ポイントの微減。消費増税前の駆け込み需要で家電部門は同31・7%増と大きく伸長したほか、小樽店に調剤薬局の新設を行ったヘルス部門は同8・5%増、寝室部門も機能性枕、マットレスなど敷き寝具が好調で同6・7%増になった。
 テナント収入は、144億4400万円で前期比3・4%増。
 既存店の客数は前期比0・4%の微増、客単価は同1・6%増、販売点数は1・4%増だった。
 
 15年2月期の見通しは、売上高1587億円(1・6%増)、営業利益86億円(1・3%増)、経常利益83億円(0・5%増)、純利益39億円(22・6%減)としている。既存店売上高は99・8%と厳しい見方を取る。
 
 また、同社は14~16年度の3ヵ年中期計画も策定、基本方針を①圧倒的な地域一番店への挑戦②新たな成長領域への挑戦③信頼される企業経営への挑戦④革新的企業風土づくり――と定め、最終年度の数値目標に売上高1700億円、営業利益100億円を設定した。営業利益率は14年2月期の5・4%から5・7%に高める。
 地域ニーズに合致した売場づくりのために3ヵ年で27億円を投じるほか、イオンPB(プライベートブランド)トップバリュの地域PBを16年度までに100品目とすることも決めた。新規店舗は当面15年春の旭川駅前店の1店舗だが、商圏変化に対応して既存店のスクラップ&ビルドを進めていく。

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