北海道の日本海側で年々深刻化する海の磯焼け。この海の砂漠化を防ごうと、小樽のガラス工芸作家とNPO法人北海道こんぶ研究会がタイアップ、ガラス作家の作品をオンラインショップで購入すれば、売上げの5%が磯焼け対策の支援に寄附される活動を始めた。磯焼けに関心を持ってもらい、海の森を取り戻す活動の財源に充てる。
磯焼けとは、海洋沿岸部で海藻が消失する現象で、海の砂漠化とも言われ、北海道の日本海側では深刻な問題になっている。
海藻の群落(藻場)は、魚介類の餌場であり産卵や保育の場所として重要な役割を持っている。
こうした磯焼けを防ごうと、北海道大学との共同研究で北海道沿岸のコンブの増殖を研究しているNPO法人の北海道こんぶ研究会は、北大発ベンチャーのGEL―Designの協力を得て、活動財源を確保するためのオンラインショップ「MoBA store(モバストア)」を10月末に開設した。既にこんぶ関連商品や協賛企業の商品の販売を「MoBA store」で始めている。
今回、12月14日からこのオンラインショップで限定発売されるのが小樽のガラス作家、木村幸愛さんが作る海をイメージした作品。売上げの5%がこんぶ研究会に寄附される仕組みだ。
木村さんは、道外から移住して今年9月に工房をオープン。手作りのガラスアクセサリーやグラスウェアを中心にひとつひとつ丁寧に仕上げているのが特徴で、ブランド名の「幸愛硝子(YUKIE GLASS)」は、自身の名前であるとともに、愛と幸せを運びますように、という思いを込めている。
NPO法人の北海道こんぶ研究会は、こんぶに関する研究や教育、交流など海洋環境保全、地域活動を行うために2007年に北大のこんぶ研究者の四ッ倉滋典さんを代表として発足した。こんぶを利用した食文化の啓蒙、資源保全、こんぶを活用した製品開発や販売支援などを主な活動にしている。
MoBA storeはhttp://www.moba-store.jp