北海道の沿岸で深刻化する磯焼け対策の一環として「海の森づくり」に取り組んでいるNPO法人北海道こんぶ研究会は、コンブや魚をデザインしたモビールキットを開発し、インターネットショッピングで販売、その代金を同法人が進めている海の森づくりの活動資金に充てる。


 モビールキットは、魚やウニ、コンブにダイバーや漁師、漁船などをデザインしたもので、2時間程度の時間をかけて作れば完成し、天井から吊り下げて飾れば、「海の森」をイメージできる。このモビールキットは北欧のアンティーク雑貨を輸入販売しているアノラックシティ(札幌市、金内健太郎代表)がデザインしたものを商品化した。デザインによってAセットとBセットの2種類があって価格はいずれも税込みで1050円。
 北海道こんぶ研究会では、インターネットショッピング「MoBA store(モバストア)」で販売する。
 地球環境等の変化は、海洋沿岸部の海藻に影響を与え、海の砂漠化とも呼ばれる「磯焼け」が問題になっている。特に北海道の日本海側では深刻な問題となっている。
 陸上で森林が消失すればそこに生息する動物も減少するように、海の海藻群落(藻場)は「海の森」として魚介類の餌場・居住・産卵・保育場として重要な役割を担っている。
 藻場の減少は、こうした海の生物の減少につながり、漁業者はもちろん私たちの食生活にも影響を与えることになる。
 年々深刻化する「磯焼け」対策の一環として、北海道大学等との共同研究で北海道沿岸のコンブを増やす研究等を進めているNPO法人北海道こんぶ研究会は、大学発ベンチャーで北大が開発したゲル状物質の商品化を進めているGEL-Designの協力を得て、「海の森づくり」の啓蒙と活動財源確保のためのオンラインショップ「MoBA store(モバストア)」をオープンしている。 
 10月28日から昆布関連商品や協賛企業の商品の販売を開始し、企業からの商品提供・協賛・共同企画等を呼び掛けている。
 北海道こんぶ研究会ではすでに、小樽の女性ガラス工芸作家が海をイメージして作った作品を「MoBA store」で販売しており、売り上げ代金の5%を海の森づくりに活動資金に充てる取り組みを始めている。
 今回は、その第2弾となるもので、今後2011年3月までにはアクセサリー、Tシャツ、バッジ等、商品バリエーションを増やす計画。
「海の森」づくりには莫大な費用が必要となるが、啓蒙活動のためのセミナーや磯焼けが実際に起こっている地域での小規模な活動に必要財源として、2011年9月までに約100万円をオリジナル商品の売り上げによる収益で確保することを目標にしている。
http://www.moba-project.jp (MoBA project ポータルサイト)
http://www.moba-store.jp (MoBA store オンラインショップ)
問い合わせ TEL:011-706-7320 担当:附柴(ツケシバ) e-mail office@moba-project.jp


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